市原隼人『おいしい給食』インタビュー

はっちゃける市原隼人を再び! 『劇場版 おいしい給食 Final Battle』スペシャルインタビュー【前編】

  • 更新日:2020/03/03

 学生時代の思い出として多くの日本人の心に刻まれる“給食”を題材にしたドラマ『おいしい給食』。昨秋、放映され大好評となった本作がスクリーンに登場! 1984年のとある地方の中学校を舞台に給食マニアの教師と生徒が、どちらが給食をより美味しく食べるか……というバトルを軸に、劇場版では突然訪れた衝撃の事件に先生と生徒はどう立ち向かうかを描く学園コメディの異色(食)作です。今回は主人公で“給食絶対主義者”である甘利田幸男先生を演じた市原隼人さんにインタビューしました。


甘利田先生の言葉はすごく心に響く

市原隼人『おいしい給食』インタビュー

──今回演じられた甘利田先生ですが、現代ではあまり見かけない別の意味で熱い教師でしたね。

市原隼人(以下、市原): クセがありつつも、昭和の匂いを残した古き良き人間でしたよね。愛嬌があって、子供が見ても笑えてしまうといいますか。最近はコンプライアンスの問題や規制が増えてきて、先生も敏感になって言いたいことも言えなくなってしまう。だからこそ、甘利田先生が発する言葉はすごく心に響くんですよね。


──甘利田先生の給食に対する、リスペクトの念には目を見張るものがありましたね。

市原: それは自分が日頃から抱いていた思想の中にもあるんです。「いただきます」、「ご馳走さま」って、日本独特の文化で海外に行くと無いんですよね。“感謝を言葉にする”という素晴らしさって自分の中でもずっと大事にしていて、それが芝居として表現できるのはすごく嬉しかったです。


食べる時の振り切った演技に注目!『アクションは勝手にやっていました』

市原隼人『おいしい給食』インタビュー

──劇中、甘利田先生の食事中の心境を、すごく振り切ったアクションで表現されていたのは、とてもインパクトがありました。

市原: クランクインの前からどうしようかなってずっと悩んでいたんです。すごく自然体な芝居にするか、オーバーにマンガっぽくするのか、メガネを掛けるのか掛けないのか。甘利田先生だけやり過ぎて周りと差が出てきてしまってもダメなのかな……とか色々考えて、綾部真弥監督とも撮影前日まで話し合っていたんです。最終的にはいけるところまでいってみましょう……となって、僕の中でも火が点いたんです。だから、給食を食べているときのアクションは脚本にもほとんど書かれていなくて、僕が勝手にやりました(笑)。


──給食を召し上がっているときの表情はまさに“至福の喜び”という感じでしたが、あの表情は鏡の前で練習されたりなさったのでしょうか?

市原: いやいやいや(笑)。
ドラマに入る前にちょっと節制して、食事を欲している状態を作りました。実際に撮影の直前はモノを一切口にしない様にして、改めて食の喜びを自分で感じられる状況を作って臨んだ結果、あんな感じになりました。

──実際に食べられて、心情的にはいかがでしたか。

市原: もう、単純に懐かしさと個々のおかずが生まれた経緯といった歴史の重みの相乗効果で、ちょっと胸が締め付けられるような……、幸せな気持ちになれました。子供の頃を思い出すというか、どこか温かい気持ちになれましたね。給食に対して「ただいま!」みたいな(笑)。


撮影ではお寿司が出てきた日も

市原隼人『おいしい給食』インタビュー

──食べるシーンはとてもライブ感がありましたね。

市原: 撮影は長回しで撮るので一回完食するんです。その後で、細かく部分部分を撮っていったので、丸々二回は必ず食べなきゃいけなかったんです。しかも、画作りのために生徒よりも量が多くて(笑)。


──リアリティを出して大人の量だったという事でしょうか?

市原: というよりも、いっぱい色んな画を撮りたかったんだと思います、綾部監督は(苦笑)。だから、汁物の時は、もう気が狂わんばかりで……すごく大変でした(笑)。でも、味は本当に美味しかったです。牛乳とパンってこんなにも合うんだなとか、冷凍みかんってただみかんを冷凍にするだけじゃないんだなとか、撮影を通して新たな発見もありましたね。

市原隼人『おいしい給食』インタビュー

──それだけ食べるシーンの撮影が続くと、プライベートでの食事に拒否感が湧いてきそうですね。

市原: もう……、それはしょっちゅうでした。現場には制作部が作ってくれたスープがあって、そこに“スープ募金”というのがあったんです。


──スープ募金?

市原: その募金で集まった金額でスープのレベルや、具材が変わってくるんです。そのスープがね、またいっつも美味しそうで。食べたいんだけど、食べてしまうと撮影で給食を食べ切れなくなってしまうから、断念していたんです。

市原隼人『おいしい給食』インタビュー

──つらい……というかジレンマの日々だったんですね。

市原: でも、お寿司の日があったんですよ! その場で握っていただいて、それはいただきました(笑)。現場にお寿司が出てきたのは初めての経験でしたね。


──確かに、それは聞いたことがないですね(笑)。続いて、インタビュー後編では、本作の見せ場である“給食バトル”のお話を中心に伺いたいと思います。


>>後編へ続く(後編は、明日3月4日公開!)


★『劇場版 おいしい給食 Final Battle』は3月6日(金)よりユナイテッド・シネマ豊洲ほかにて全国公開

プロフィール

市原隼人(いちはら・はやと)
1987年2月6日、神奈川県生まれ。A型。2001年、映画『リリイ・シュシュのすべて』で主演デビューを果たす。2004年、主演映画『偶然にも最悪な少年』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年では俳優業の他に映像監督・写真家としても活躍。最近出演作にドラマ『捨て猫に拾われた男』、映画『あいあい傘』、『3人の信長』、『喝風太郎‼』など。今後は主演舞台「脳内ポイズンベリー」、BS-TBS『伴走者』、映画・WOWOW『太陽は動かない』など出演作が控える。



作品情報

タイトル:劇場版 おいしい給食 Final Battle
公開日:2020年3月6日
配給:AMGエンタテインメント/イオンエンターテイメント
(C)2020「おいしい給食」製作委員会

市原隼人『おいしい給食』インタビュー

Writing:鈴木一俊/Photo:川しまゆうこ


  • 女子カレ編集部

    女性のココロとカラダに寄り添うサービス『女子カレ』の編集部。主に「今」お届けしたい情報をお届けします。

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