恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

【小説#103】彼を選択するのか?しないのか?自分の心と向き合って出した答え

  • 更新日:2019/08/06

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前回のあらすじ:話し合いは一旦次の週末まで持ち越された。 しかし夏美の心には、意外にも「弘は私の事が好きなのかな?」といった不安感に満ちていた。あんなに北京は嫌だ、この人でいいのかなと迷っていたはずが、状況に対してどんどん揺らぐ心に、気づいたらチュベローズに助けを求めていた。 『あなたの中に選ばれるという視点がある限り、彼におびえてしまうものです』 返信にはそんな言葉から、運命の人は自分で選択し、そして自分が行動することで世界は変わっていくと書かれている。今起きている問題も、それは全て自分の心の写し鏡のようなものとも書かれている。全ては自分次第なのだ。 夏美は目を閉じ「自分が弘を選ぶのか?」と問いかける。まだ結論は出ていないものの、心は正直、無風状態といったところだった。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第103話:彼を選択するのか?しないのか?自分の心と向き合って出した答え

覚悟というのは、人を強くする。

生きているうちに、私達は覚悟を持った選択を何回することがあるだろうか。


自分が選ぶ。その視点がないことを指摘され、夏美は納得感しかなかった。

「弘と結婚すべきか」という迷いの中にいた時は、選んでいるという気持ちがあった。しかしこうして第三者の影を感じると、とたんに「弘は本当に私が好きなのか」といった声が混じり、気持ちが揺らぐ。

結婚に幻想を抱いていたという事も去ることながら、そもそも「幸せにしてもらえるのか」という、他人任せの視点がベタリと張り付いていたのだ。

第103話

借金が200万円あった。

北京に仕事を辞めてついていかなくてはいけない。

別の想う人がいるかもしれない。


大きな要因に心が揺らぐものの、決めるという選択はそれより以前にするべきことなのだ。

『彼を生涯のパートナーとして選択し、彼と人生を歩む』

起点はここでなくてはいけない。その上で、1つ1つの問題はなぜ起きているのかを見ていく必要がある。


仕組みが分かったところで、夏美は自分に再び問いかける。

『弘を選択するのか?しないのか?』

一旦『選択する』という選択を想像してみると、一気に心がざわつき不安と迷いで沸き立つような感覚がする。借金や北京はどうするのか。本当に進んでいけるのか。既にある問題が再び牙を向く感覚。そこに温かいものや、ワクワクしたものは存在しない。


「そもそも私、弘に飽きて浮気してたもんなあ」

全く未練なはないはずなのに、すっかり忘れていた過去が急に蘇る。

あの時はトキメキや性欲など、弘で満たせないものを浮気相手に見出していた。でもそれは結局満たされると、相手への不満や弘への罪悪感という形で、気持ちは静かになっていった。

仮にあの時、幸太を選択するという人生も自分にはあったのだ。

そう考えると、なんだか無性に笑える。もしかしたら、今よりは多少幸せになっていたかもしれないなんて想像がよぎり、「バカな想像しちゃだめだ」と、自分をいなす。


『選択しない』

今度はそう考え直してみる。もう一度、全部さらにして人生を生き直す。そんな感覚。

寂しいかもしれない。年齢に焦るかもしれない。そもそももう恋愛も結婚もできないかもしれない。そう考えると、不安になる……かと思いきや、意外にも不安感と一緒に、いい意味でのドキドキ感を覚える。


「おかしいなあ。私、こっちの方がいいかもって思い始めてるじゃん」

おどけた声を自分にかけるも、当然ながら誰からも返事が来ない。ただ心の中では、スッと1本筋が通ったような気がしていた。



NEXT ≫ 第104話:「私は彼を愛してる?私は彼と結婚したい?」対話の中で出した彼女の答え



■連載を1話から読む

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?



■恋愛パラドックス|バックナンバー

第98話:仕事を辞めたくない!海外には行きたくない!初めて語る本音に彼氏の反応は?


第99話:彼女の「把握したい」その感情はワガママ?それとも誠実さ?


第100話:彼氏が隠していた借金の本当の理由が明かされる


第101話:起業失敗の裏にあった真実!意外すぎる彼氏の過去にどう向き合うか


第102話:私より彼女が好き?相手の気持ちが不安なとき1番大切なこと



▼前作の小説はコチラ!

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ (恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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