恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

【小説#102】私より彼女が好き?相手の気持ちが不安なとき1番大切なこと

  • 更新日:2019/08/05

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前回のあらすじ:借金は元カノとの起業で作ったものだった。 意外すぎる事実に混乱と知りたいという欲求が湧く。心を落ち着かせて問いかけると、見えていなかった事実が浮かんでくる。初めてちゃんと聞く弘の昔好きだった人の話。しかもその存在が、思っている以上に大きい。 「何でも話せるし、楽しいし、一緒に力を合わせれば、なんでもできると思った」そんな風に思われている彼女に、夏美は今まで当たり前にあると思っていた自分への『好き』が、グラグラと揺らいでいるのを感じていた。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第102話:私より彼女が好き?相手の気持ちが不安なとき1番大切なこと

自分が選択権を持っているという感覚は、それだけで人を強くする。

でも鍵を握るのは自分よりも相手の選択だったと分かると、とたんに自信がなくなるものだ。


話し合いから数日、夏美はなんだかよそよそしい態度を取っている自分に気づいていた。

変わらない日常のはず。なに1つ状況は進展していないはず。

結局「北京に行くか否か」というテーマは、週末また話そうということで一旦保留にされた。気持ちの部分では行きたくないというのは払拭されていない。

まだセックスレスについても話せていないし、向き合う問題はなくなっていない。

ただ夏美の気持ちの中では「弘が別の人と深い関係だった」なんなら「まだ未練がありそうだ」という事実が、ずいぶんと弱気にさせていた。

第102話

『女は男の最後の女になりたがる』

最後の女になれる権利はあるはずなのに。

夏美には弘の全てを独占できる権利があるという当たり前の事実が崩れかけ、あの日以来「弘は本当に私の事が好きなのかな?」「私の人生を何だと思ってるのかな?」「どうして未練がありそうなのに、結婚しようって言ったのかな」という、一人問答ばかりしていた。

そして気づくとチュベローズに状況を打ち込んでいた。


『恋愛関係というのは、常にパートナーと対等です。でも、あなたの中に“選ばれる”という視点がある限り、ずっと彼の一挙手一投足におびえてしまうものです』

書かれた回答はいつになく力強く、夏美は当たり前に考えていた“選ばれる”という感覚が自分の中にある事に、まず気づく。

『よく「運命の人」なんて、まるで相手は天から降ってくるような言い方をしますが、そうではありません。「この人だ!」という選択を自分がするんです。しないから多くの人は、状況や相手によって気持ちが揺れるのです。運命の人は究極をいえば、自分で選んだ人が運命の人です。そこから自分が動かすという意志と責任を持って行動することで、正しく世界は動いていくんです』


なんとなく頭の中にあった「運命の恋なら自然と見出され、自然とまとまっていく」といった幻想は、真っ向から否定される。

『あなたに起きている現実の問題は、全てあなたの心が作り出した問題です。言ってしまえば幻想なのです。現に「彼が私を好きかどうか分からない」という不安は、女は選ばれるという視点があるから存在する問題です。もっと言えば、彼に別に好きな人がいたかもという問題だって、あなたの中で“運命の恋に迷いまくった最後に見つかるもの”みたいなドラマ的展開が望まれていたから、起きているんです。あなたの心が変わり、接し方が変わり、言葉が変われば、問題も消えていきます。世界というのは、そういう仕組みなんです』


最後にこう書かれ、返信は締められている。

心の問題が現実を作っている。その感覚はまだピンと来てはいないものの「自分が選ぶ」という選択は夏美にかかっている事は理解出来た。

私は弘を選ぶのか?

誰もいない部屋でそうつぶやくと、正直なところ、心は無風状態といったところだった。



NEXT ≫ 第103話:彼を選択するのか?しないのか?自分の心と向き合って出した答え



■連載を1話から読む

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?



■恋愛パラドックス|バックナンバー

第97話:しっかり向き合おう!決めた時見えた彼の心は、実は自分と同じ!?


第98話:仕事を辞めたくない!海外には行きたくない!初めて語る本音に彼氏の反応は?


第99話:彼女の「把握したい」その感情はワガママ?それとも誠実さ?


第100話:彼氏が隠していた借金の本当の理由が明かされる


第101話:起業失敗の裏にあった真実!意外すぎる彼氏の過去にどう向き合うか



▼前作の小説はコチラ!

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ (恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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