恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~

【小説#101】起業失敗の裏にあった真実!意外すぎる彼氏の過去にどう向き合うか

  • 更新日:2019/07/29

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前回のあらすじ:弘がゆっくりと、そして小さい声で言葉を発し始める。 「借金は大学の頃起業した。本当は2人でやっていたんだ」再び聞く起業、借金というキーワードに、夏美は不安が募る。「上手くいかなかったのが1番の原因」弘はそう言うが、夏美の中ではモヤモヤとした疑問が湧く。 なぜ本当の起業理由を隠していたのか。なぜ理由を聞くと不機嫌になっていたのか。夏美は答えを導き出すと同時に、聞いていた。 「友達ってさ、その時付き合ってた人なのかなーって思ったりして」 弘は小さく「そんな感じ」と肯定するのだった。

恋愛パラドックス ~しんどい女子の癒し方~:第101話:起業失敗の裏にあった真実!意外すぎる彼氏の過去にどう向き合うか

男は女の最初の男になりたがる。

女は男の最後の女になりたがる。

でも最後の女になったとして、心に忘れられない女がいるのなら、それは本当に望みが叶ったことになるのだろうか。


沈黙が部屋を包み込む。長いような、短いような。多分短い時間なのに、夏美はその重さに耐えきれず、立ち上がり飲み物を取りに行く。

弘が借金をしていた理由。そしてそのワケをひた隠しにし、言いたくなかった理由。

それは自分に対する配慮だったのか。

そう考えてみるも、あきらかに納得できない。

なんとなく理由はわかる。それを突きつけたくない自分もわかる。

でも、向き合わないといけないし、話し合わないといけない。

第101話

キッチンから戻り、麦茶の入ったコップをテーブルに置く。

話し始めるべきか、話し始めるのを待つべきか。少しの間躊躇し、夏美は口を開く。

「元カノと一緒にやってたんだね」

「……まあ、そういう感じだね」

「どうして一緒にやろうってなったの?」

「元々大学の頃から俺は海外が好きで、向こうはネット系の会社に進みたいって思ってたから。それでなんか出来そうって話しになって、始めたんだよね」

「へえ…」

弘の“元カノ”という存在を、そういえば初めて耳にする。そんな事も知らなかった……という驚きが、嫉妬とか悲しいとかよりも先に来る。


「でもさ、やっぱりお金が絡むと色々大変でさ。それに2人とも就活が始まって、やっぱり会社入る方が優先だろって。それでだんだん険悪になってきたんだよね」

「その彼女とはどうして別れたの?やっぱり起業が失敗したから?」

「それが大きいね。最終的には上手くいかないし、大変な作業もお金の問題もあったし。あと就職がお互い決まったから、別れて解散っていう感じになったかな」

「そうやってできた借金だったんだ」

「そうだね」

「彼女の事、好きだったんだね」

「好きっていうか……まあそうだね。何でも話せるし、楽しいし、一緒に力を合わせれば、なんでもできると思ってたっていうか。若かったよね」


「……そっか。話してくれてありがとう。だから言いたくなかったんだね」

「ありがとうって話でもないよ」

弘は気まずいような恥ずかしいような顔を向ける。

夏美は、少しだけ距離が縮まった気がする一方で、見たことのない弘の過去や見たことのない弘の雰囲気に、ずっとずっと遠くの人のような感覚も抱いていた。

そして弘が当たり前に自分に抱いてくれていると思っていた『好き』という感情が、今もあるのか、急に不安になってくるのだった。



NEXT ≫ 第102話:私より彼女が好き?相手の気持ちが不安なとき1番大切なこと



■連載を1話から読む

第1話:とにかく結婚したい!家族の輪から取り残されるのは、私が独身だから?



■恋愛パラドックス|バックナンバー

第96話:「もしかしてマリッジブルー?」心配の裏にあるのは愛か、それとも世間体か


第97話:しっかり向き合おう!決めた時見えた彼の心は、実は自分と同じ!?


第98話:仕事を辞めたくない!海外には行きたくない!初めて語る本音に彼氏の反応は?


第99話:彼女の「把握したい」その感情はワガママ?それとも誠実さ?


第100話:彼氏が隠していた借金の本当の理由が明かされる



▼前作の小説はコチラ!

第1話:行きたくない合コン!そこで待っていた地獄の時間



  • おおしまりえ (恋愛ジャーナリスト/イラストレーター)

    水商売やプロ雀士、一部上場企業などを渡り歩き、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼を磨き、ゆりかごから墓場まで関わる男女問題を研究。本人も気づかない本音を見抜く力で、現在メディアや雑誌でコラムを執筆中。

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