卵子凍結

卵子凍結って興味あるけど、実際のところどうなの? 値段・時期・方法

  • 更新日:2019/04/24

「いつか子どもがほしい」と考えていても、では「今すぐ妊娠に向けて行動できるか」と問われるとYESと答えられる人ばかりではないでしょう。


「子どもを持つのは結婚してから」「共働き家庭が当たり前で、女性もキャリアを大切にすべき」といった風潮が強い現在の日本では、「パートナーがまだいない」「キャリアのことを考えると今は子育てできない」などといった事情から、「いつか」と思いつつも、妊娠・出産を先延ばしせざるを得ない女性も多いといった現状があります。


ただし、結婚はいつでもできても、妊娠・出産となると、そうはいきません。女性も男性も、一定の年齢を超えると、妊娠・出産を安全に行える可能性が低くなっていく、という現実があります。


「いつか子どもがほしいけど、今は難しい」そう考えている女性が、一度は考えたことがあるのが、「卵子凍結」ではないでしょうか。


卵子凍結って実際のところ何をするの?

卵子凍結について、興味を持つ人は多いけれど、実際に一歩踏み出すための行動をしている人は少ない、という背景には、「卵子凍結についての情報量の少なさ」が挙げられます。


「なんとなく存在は知っているけれど、何をするのか、いつすべきなのか、いくらなのか、などについて情報がないから不安」と考えている人も多いでしょう。そこで、今回は、生殖工学博士で卵子凍結を行う民間会社の所長も務められている香川則子さん著『私、いつまで産めますか?~卵子のプロと考えるウミドキと凍結保存~』を参考に、卵子凍結の基礎知識をご紹介していきたいと思います。


まずは、実際に香川さんが所長を務められている卵子凍結を行う民間会社では、どういったステップを踏んで卵子凍結が行われるのか、を見ていきましょう。(P.141-154参照)

病院

卵子凍結のステップ1:カウンセリングを受ける(1時間〜)

まずはカウンセリングです。現状の年齢で卵子凍結をした場合、将来的にどれくらいの割合で妊娠・出産が見込めるのか、などについて説明を受けます。


卵子凍結のステップ2:提携先病院を受診する(1時間〜)

卵子凍結を決意したら、提携先病院を紹介されます。病院では、子宮と卵巣の状態をチェックして、採卵できるかを確認します。問題なければ手術の日程を決め、採卵の一ヶ月前からピルを服用して排卵をとめ、採卵に備えます。


卵子凍結のステップ3:卵巣を刺激し、排卵を誘発する(2週間〜)

できるだけ多くの卵子をとりたいので、手術の二週間前からホルモン剤を投与して卵胞を育てます。ホルモン剤は飲み薬に加え、注射で投与するものもあります。


卵子凍結のステップ4:採卵手術(半日〜一泊二日)

卵胞が順調に育ったら、いよいよ手術です。手術は1時間ほどで終わりますが、全身麻酔をする病院では一泊する必要がある場合もあります。


卵子凍結のステップ5:卵子を凍結し、保存する

卵子が採れたら、液体窒素で凍らせ、専用の容器で保存、これで完了です。


卵子凍結にはいくらかかる?

お金

卵子凍結は、「排卵時に病院に行って摂るだけ」というイメージがある方も多いかもしれませんが、上記で見てきたように、かける時間と手間は決して少なくありません。そこで気になるのは、「いくらかかるのか」という点でしょう。


卵子凍結にかかる費用は、現状、すべて自費診療です。そのため、どこの会社・病院を選ぶのかによってかかる値段は違ってきます。


本書では、「検査や卵巣刺激に使われる薬、手術など、もろもろ含めて約50万円」「卵子1個につき、毎年保管料が1万円」と紹介されていました。


この金額が、安いと思うか高いと思うかは、本人の気持ち次第でしょう。


卵子はいつ凍結し、いつまでに使うべき?

卵子凍結

次に卵子をいつまで凍結し、いつまでに使うべきか、も確認しておきましょう。


2013年11月に改められたガイドライン(※1)では、40歳までの採卵が<推奨>されています。それ以降の年齢で採った卵子では、妊娠〜出産への期待がとても低いため、このように判断されています。(略)そして、凍結した卵子は45歳になるまでに使うことが同じく<推奨>されています。推奨というからには、42歳での採卵や、48歳での体外受精が禁止されているわけではありません。とはいえ、受け入れてくれるクリニックはとても少ないと思っておいたほうがいいでしょう。(P.162)

※1 日本生殖医学会のガイドライン


卵子凍結の基礎知識を知ろう

卵子凍結の基礎知識

卵子凍結は手術ですから、当然リスクゼロということはありません。それに、安くないお金と労力が必要となりますから、将来子どもを考えているけれど今は産めないと考えているすべての女性が選択すべき方法とはいえないでしょう。


ただし、「卵子凍結の実際の方法やリスクなどを知ったうえで、しないと決めた人」と、「卵子凍結について興味はあったけれど、なんとなく先延ばしにしているうちに、卵子凍結という選択肢がなくなった人」とでは、自分の選択に対する満足感が変わってくるのではないかと思います。


『私、いつまで産めますか?~卵子のプロと考えるウミドキと凍結保存~』は、卵子凍結について、基礎的な知識を知り、自分で考えて判断したい、という方のためになる一冊です。



今回ご紹介した本

『私、いつまで産めますか?~卵子のプロと考えるウミドキと凍結保存~』

著者:香川則子

出版社:WAVE出版




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  • 今来 今 (フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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