女性のカラダ

努力ではどうしようもできない妊娠・出産の残酷な真実

女性を幸せにする本

「仕事も落ち着いて、結婚しました。これから子作りをしたいと思います」

「でもあなたには、もう卵は残っていませんよ」

「なんてひどいことをいうんですか。仕事をはじめて、会社も落ち着いて、やっと結婚して、ここからが妊娠出産です。これまで努力で乗り越えられなかったことはありません」


上記の会話は、『いつか産みたいと思うなら いま知っておきたい18のこと』の冒頭に書かれている一文で、著者である浅田レディースクリニックの浅田先生が40代後半の女性と実際に交わしたものです。


これまで仕事に追われ、「これからやっと」というときに、残酷な現実を突きつけられた女性の心中を察すると、胸が痛みます。


結婚適齢期という言葉がありますが、実際には結婚は何歳になってもすることができます。ですが、妊娠適齢期は逃してしまうと妊娠は難しくなってしまいます。努力ではどうしようもできないことが妊娠・出産には多々あるのです。


いざとなったときに、「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、今回は、いつか産みたいと考えている方が(耳が痛くても)今知っておくべきことを、本書を参考にしながら紹介していきたいと思います。


【妊娠・出産の残酷な真実1】卵子はアンチエイジングできない

肌のハリを取り戻したいなら、ヒアルロン酸注射でぷっくりさせるのは簡単です。10代のころの髪の艶もブローとトリートメントで取り戻すことはできるかもしれません。ですが、卵子だけは、アンチエイジングすることはできません。


卵子は女性が年齢を重ねるのと同じように年をとります。また、卵子は老化するだけではなく、年齢とともにどんどん少なくなっていきます。


お母さんのお腹にいる妊娠5〜6ヶ月ごろに500万〜700万個とピークを迎えて、そこからはもう減る一方なのです。「おぎゃー」と生まれるころには200万個ほどになり、初潮のころには30万個、妊娠率が落ちる35歳のころには、生まれたときの200万個の卵のうち、1〜2%ほどしか残っていません。(P.29)


【妊娠・出産の残酷な真実2】 妊娠する能力は22〜23歳がピーク

若い女性

芸能人などが、40代で妊娠・出産した、というニュースを聞くことも多い昨今、40代でも妊娠・出産できる、と考えている方も多いでしょう。ただし、全員が40代でも妊娠・出産できるというわけではありません。やはり、卵子が若く、数が多い時の方が、妊娠はしやすいのです。


妊娠する能力のことを妊孕性(にんようせい)といいますが、女性がもっとも妊娠しやすい時期は22〜23歳といわれています。そのときを1とするなら、35歳を迎えたときには、健康的に過ごしていても妊孕性は半分ほどの0.5になっています。そのくらいの割合で妊娠する能力はぐっと減ってしまうのです。(P.31-32)


個人差はありますが、一般的には38歳くらいになるとグッと妊娠する力は下がって、40歳を過ぎると妊娠はかなり難しくなってきます。(P.51)


【妊娠・出産の残酷な真実3】妊活は、努力してもどうにもならない場合もある

妊娠検査薬

就活や婚活なら、自分が努力したり、妥協したりすることで、なんらかの成果を得ることができるでしょう。ですが、妊活に関しては、勉強して、努力して、お金と時間をつぎ込んだとしても、どうにもならない場合も多々あるのです。


自然に妊娠しやすくするためのカラダづくりや、生活スタイルの改善などを「妊活」というようですが、私には少し違和感があります。妊娠は、努力でどうにかなるものではないからです。卵子は老化するうえに、減っていくものなので、どれだけ頑張ったとしても、質の良い卵子が残っていなければ、その努力は報われることはありません。(略)だから、「妊活」という言葉が独り歩きして、「努力すればなんとかなる」と勘違いする方が増えるのではないかと心配しています。(P.127)


さいごに。「妊活頑張って!」はNGワード

アドバイス

今回は、耳が痛くなるような、妊娠・出産の真実についてご紹介しました。本書では「妊娠は努力ではどうにもならない場合も多い」という事実が繰り返し語られています。


これから妊活や不妊治療を始めるというときに「頑張ればうまくいくはず」と思い込んでいる方ほど、うまくいかなかったときに「なんで私だけ」「私の何が悪いんだろう」と自分を責めてしまいがちです。努力家で、これまで努力に見合った成果を手に入れてきた人ほど、無力感に打ちひしがれることになるでしょう。そうならないためにも、妊娠の仕組み・卵子の仕組み・妊娠適齢期について正しい知識を身につけておく必要があるのです。


また、「自分が妊活を頑張って妊娠できた」という場合、そのひとつの経験談を元に、周囲の人にアドバイスをする、というケースがありますが、自分と同じケースが相手にも当てはまるとは限りません。相手から聞かれたのでない限りアドバイスは控えたい所です。どうしても伝えたいことがある場合は、「あくまで自分の経験で全員に当てはまるわけではない」ということに触れ、妊活を頑張っている方の負担にならないよう気を配りましょう。


子供がほしくて努力をしている人に、「私はこうすればうまくいったよ」「もっとこうしたらいいんじゃない?」とアドバイスすることは100%善意から行っていることなのかもしれません。ですが、そういったアドバイスは、すでに頑張りすぎている人をさらに追い詰めてしまう可能性がある、と認識しておくべきでしょう。



今回ご紹介した本

『いつか産みたいと思うなら いま知っておきたい18のこと』

著者:浅田義正

出版社:パブラボ




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  • 今来 今(フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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