女性のカラダ

「母乳神話」、気遣われるのも実は面倒!【知っておきたかった妊娠・出産・育児のはなし#4】

母乳神話

粉ミルクに一切頼らず、母乳だけで赤ちゃんを育てる「完全母乳」。

ひと昔前には、母乳より栄養に優れた粉ミルクで育てるべきだ、といわれた時代もあったそうですが、少なくともここ10年は、母親と赤ちゃんのスキンシップがとれることなどのメリットから、「母たるものは完全母乳を目指すべき」という理想論が優勢でした。


しかし、近年では、完全母乳を押しつけるのは母親を精神的に追い詰めることになるのでよくない、といわれるように。完全母乳の理想論なんて現実離れした神話に過ぎない、という批判的な意味で「母乳神話」という言葉が使われるようになりました。


母乳に苦戦する人・順調な人、どちらもストレスを抱えている

母乳

前編でお話したように、母乳で育てることを望むお母さんでも、うまくいくとは限りません。努力しても叶わなかったお母さんにとっては、母乳の話は触れてほしくない話題かもしれません。

子どもが大きくなってくれば、子ども自身のできることが増え、まったく別の悩みが出てくるので母乳の話も気にならなくなってくるものだと思いますが、まさに授乳中というときだと、悩みがそのことに集中してしまうことも。


たとえば、赤ちゃん連れのお母さんと食事をしていて赤ちゃんが泣きはじめても、母乳が当たり前のように「おっぱいじゃない?」と声をかけてしまうと、「あ、ミルクなんだよね」と寂しそうに言われてしまうかもしれません。それが大切な友人ならなおさら、母乳の話題はデリケートだと知っておいたほうがよさそうです。


一方で、順調に出ている人でも、周囲の人からの母乳の話題で、ストレスを感じてしまうことがあります。


母乳のことになると、夫の気遣いさえ面倒に思う理由

夫婦喧嘩

私は母乳が出やすいタイプで、乳腺炎などのトラブルも特にありませんでした。それでも、1人目の出産後、「母乳神話」にとらわれないようにと、夫がしばしば「ミルクあげてもいいんじゃない?」と言ってくれたことに対して、イラっとすることがありました。

その理由について、今になって思うことがあります。


母乳やミルクは、赤ちゃんが産まれた瞬間から始まる母子の(お父さんがミルクをあげている場合は父子の)親密な対話です。私の場合、1日に何度も何度も授乳しながら、「これくらい?もっと飲める?」と赤ちゃんと目と目で対話しながら、体で調節していったように思います。

そんな対話を毎日24時間体制で続けている私に、想像だけで言ってほしくない、と感じたのだと思うのです。


母乳もミルクもママと赤ちゃんが相談して決めればいい

ママと赤ちゃん

完全母乳もミルクにするのも、赤ちゃんと授乳担当者のお母さんが日々、対話しながら決めればいいこと。赤ちゃんがそれでOKと言っているなら、理想論の母乳神話にとらわれる必要もなければ、人からの言葉を気にする必要もないのです。


特に1人目の育児では、母乳以外でも初めてのことばかりで必死です。夫の言葉にイラっとした私は、何度目かに言われたとき「そんなこといったって、母乳は赤ちゃんが飲む分だけ作られてるんだよ。ミルクあげて、その分母乳が出なくなったらどうするの?」と食ってかかりました。

実際、母乳が出ていても、そんな不安を抱えていたのです。でも、ケンカ腰ではなく冷静に説明してあげればよかったな、と思います。


旦那さんともしっかり情報共有しておこう

夫婦の会話

実際に出産することで、体感しているのは母親です。母親は日々いろんなことを感じながら理解していきますが、旦那さんはそうではないため、目に見えることに対して気遣いをするしかありません。それなのに、せっかくの気遣いにケンカ腰で答えられたら、旦那さんも気分が悪いはず。

初めての親になったのはお母さんだけではありません。いきなり「察してよ!」と言われても難しいので、ここはひとつ、冷静になって、育児にまつわる状況や情報を共有しましょう。


私は、育児サイトの記事などで夫にも知っておいてほしい情報を見つけたら、そのまま送って読んでもらうようにしました。育児の合間に会話で細切れの情報を伝えるより、きちんと文章になっていたほうが夫には理解しやすかったようです。


ただでさえ、産後はホルモンバランスが崩れてピリピリしがち。余計な衝突を避けるためにも、出産前に母乳についてある程度情報共有しておくといいかもしれません。


親戚からの「母乳は出てる?」は挨拶と受け止めよう

親族

パートナーである夫には理解してもらいたいところですが、親世代やそれ以上の親戚からの言葉は、気にしないのが一番。


義理の祖母は、月に一度程度、顔を合わせるたびに「母乳は出ているの?」と聞いてきます。

高齢のせいもあるようですし、気にせず「はい~」と言って済ませています。親戚や知人から「元気?」と挨拶されて「ええ、だいたい元気ですが、朝から少し鼻水が出て、少し肩と背中の下の方が痛いです」と、こと細かに返事をする必要はないですよね。同じように、母乳に関する質問にも、出すぎて困るだとかミルクを足しているとか、いちいち説明する必要はありません。


3回目の完全母乳は正直、しんどい

育児に疲れた母親

3人目の次男が生後7カ月の今、哺乳瓶拒否のため、3度目の完全母乳で育てています。でも、しんどいです。

1人目のときは「どれだけ食べても痩せていくなんて夢みたい!授乳って最高」と喜んでいたくらいですが、3度目のアラフォーともなると毎日毎日、大量に食べ続けることが、もはやつらい(笑)。痩せるというよりやつれるわ、髪は抜けるわ、断乳後の胸は萎みまくるわで、喜んではいられません。

もう痩せなくてもいいから、「ちょっとミルクも飲んでみない?」と息子に提案している今日この頃です。「ごめん、無理。ごはんならいいよ」だそうですが。


というわけで、母乳のお母さんも、ミルクのお母さんも、周りは気にせず(できればなるべく腹も立てずに)、赤ちゃんと自分のペースでゆったりがんばりましょう。


親戚の話も出ましたが、次回は妊娠中・産後の義実家とのつきあい方や心得についてお話します!


NEXT》早めの話し合いが肝心!妊娠中・産後の義実家とのつきあい方



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  • 鈴本りえ(ライター/エディター)

    旅・グルメ・動物・育児・住宅・ビジネスなど幅広いジャンルで執筆するライター/エディター。趣味はぐうたらしながら本を読むこと。元旅人。運動音痴。現在は地方在住、3児の母。

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