女性のカラダ

③精子も老化するってほんと?【産む・産まない いつまでに決断するべき?】

男性の老化

「35歳過ぎたら、妊娠しにくくなるし、流産の確率は高まる」と最近よく耳にするようになりました。


「高齢出産は危険」とか、「流産のリスク高まるよ」「妊娠が難しくなるから早く産んだ方がいい」という言葉は、あまり聞いていて心地良いものではありませんが、近年高齢出産のリスクが声高に語られるようになったのは、これまで語られなさすぎたことの反動だとも見ることができます。


私の場合、小学校で保険の授業を受けてはいましたが、高齢になってからの妊娠のしにくさや、リスクについて教わったという記憶は全くありません。大人になってから、仕事で医療系の記事を扱うことになり、高齢出産にまつわる事実を知り、とても驚いたことを覚えています。


コウノトリ

日本の教育では、「いつまで産めるのか」を教えてこなかったのです。昔の女性は、20代で子供を産むことが普通だったため、出産と年齢の関係について教育する必要が無かったのでしょう。


ですが、時代は変わってきています。約2割の女性は35歳以上で第一子を設けるようになった日本では、年齢と妊娠の関係について十分に理解しておく必要があるでしょう。


これまで「女性の年齢と妊娠の関係」について触れてきましたが、「男性の年齢と妊娠の関係」も気になるところです。


年の差カップルの場合、女性が若くても、男性が40代・50代といったパターンもあるでしょう。そういった場合、妊娠・出産にリスクはあるのでしょうか? 人工授精を行う場合は、卵子の問題というより、主に精子の数や運動率の問題であることが多いとも聞きますが、精子の数・運動率は年齢とともに変化するのでしょうか?


今回は、男性側の年齢の変化と妊娠・出産の関係について解説していきます。


「精子が老化する」ってほんとなの?

精子の老化

「卵子の老化」についてはご存知の方でも、「精子の老化」については聞いたことが無い方が多いでしょう。


なぜなら、卵子と精子は根本的に作られ方が違うからです。


卵子は生まれた瞬間が最大の個数で、その後徐々に数が減っていきます。新しく作られることはありません。一方、精子は日々新しい細胞が作られていきます。


そのため、これまでは精子が老化することは無い、と考えられてきました。


しかし、獨協医科大学越谷病院泌尿器科講師である、小堀善友さんが書かれた記事によると、2014年に行われた調査で、「男性の精子は35歳を境に受精能力が低下する傾向があると報告された」といいます。


ただし、「子供がいる20~40代の健常男性を調査したところ、年齢に関係なく卵子を活性化させる能力の低下は見られなかった」とも報告されており、男子全員が加齢によって精子が老化する、というわけではなく、「精子には老化するタイプと老化しないタイプが存在し、人によって異なる」と調査では結論付けられています。


これまでは、「喫煙やストレスなどの生活習慣によって精子の質が低下することはあっても、加齢が原因で老化することはない」とする見方が一般的でしたが、上記のように、精子も加齢によって受精能力が低下することがある、という調査結果もあるため、「男性は何歳でも受精能力が変わらない」と考えるのは早計だと言えるでしょう。


精子の質って何? 運動率を上げる方法はある?

亜鉛

加齢によって精子が老化するか否かについては、上記で申し上げたように諸説ありますが、ストレスや生活習慣によって精子の質が変わる可能性があることは誰しも認めるところです。


精子の質とは、精液の量・精子数・運動率・奇形率などを指していることが多いようです。


精子の運動率に関しては、食生活を注意することで改善することができます。


ここでは、『原因、検査、治療からこころのサポートまで 最新 不妊治療がよくわかる本』(辰巳賢一著・日本文芸社)で紹介されている、精子の運動率を上げる食べ物についてご紹介します。


精子の運動率を上げる食べ物

亜鉛はセックスミネラルと呼ばれる栄養素で、男性ホルモンに影響を与えます。亜鉛が少ないと、元気な精子が作られなくなり、また精液中の亜鉛濃度が低下すると、精子の運動率も下がるといわれています。成人では一日10~20mgの摂取が目安とされており、牡蠣であれば2~3粒程度で補給できます

・牡蠣、ホヤ、かに、しゃこ、たらこ、はまぐりなど

・豚レバー、牛肉(肩、テール、ミノ、モモ)など

・卵黄、チーズ、コンビーフ、ビーフジャーキーなど

・ココア、松の実、ごまなど

(P.45)


さいごに

これまで、3回にわたって、年齢と妊娠の関わりについて解説してきました。30代後半での出産は珍しくはなくなっているものの、40代半ば以降での自己卵子の妊娠は難しいことがお分かりいただけたと思います。


また、男性に関しても、これまでは加齢による精子の変化は無いと考えられてきましたが、近年では、年齢が上がることで受精能力が低下するというデータも報告されていることにも留意しておきましょう。


子供を産むか産まないかは、人生において重要な決断です。私も含め、「責任を伴うからできるだけ決断を先延ばしにしたい」という気持ちがある方も多いと思いますが、高齢になってからの妊娠・出産には明確なリスクがあることも認識しておく必要があるでしょう。



参考文献



≫ 40歳までに知っておきたい、心と体のこと

生理前、わけもなく泣いていた私がもっと早く知りたかったこと

【産む・産まない いつまでに決断するべき?】 ①第一子は何歳で産む?

【産む・産まない いつまでに決断するべき?】 ②いつまで妊娠できる?

  • 今来 今(フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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