女性のカラダ

【乳がんなう#1】もしも友達が癌になったら?実際なったらどうなる?

乳がんなう

関尚美(装花デザイナー)

東香名子(コラムニスト)

1983年生まれで34歳の私(東)。同じ中学時代を過ごした同級生で、お互いクリエイターとして切磋琢磨し、戦友とも呼べる存在の関さん。2017年春には私の出版記念パーティーで装飾を担当するなど、今もなお親しく付き合っている彼女が、その年の夏、ステージ2aの乳がんを宣告されました。友人として大きなショックを受けた私と、乳がん患者である彼女の実状など、リアルな本音を探っていきます。


関尚美,東香名子 <参考画像:パーティーの時の写真2017年3月>

◆もしも友達が乳がんになったら……どうする?

――関さんは今、乳がんで治療中のとのことですが。

関:告知を受けたのは2017年の7月。8月に部分摘出の手術をし、現在は3週間に1度、抗がん剤を打って治療しています。投与から1週間は、ベッドから起き上がるのも辛いですが、そのあとは元気に普通の生活ができます。最初に話しておきたいのですが、私は病気についてあまり気にせず何でも話していますが、もちろん全ての患者さんがそうではありません。「こういう人もいるんだ」という、一つのサンプルとしてとらえてほしいです。


――告知を受けて、周りの人にはどういうふうに伝えていきましたか?

関:まずは夫に伝えました。そのあとは家族、仕事関係の人、友人など必要に応じて話していきました。


――友人の東さんはどんな風に知らされたんですか?

東:昨年の冬でしたが、今考えても、びっくりするくらい軽い感じでした(笑)。メールのついでに「そういえば私、がんになったんだけどさぁ。ヨロシクー」みたいなテンションで。その時の衝撃といったら、もう。大変でしたよ。大事な尚美ががんになるなんて……! 半日くらい泣きそうでした。死んじゃうかもしれない、いや、むしろ、死んでしまうのかなと(涙)。彼女の方がさっぱりしていて、私の方がうろたえていました。


関:ビックリさせちゃってごめん! いろんな人に言った後だったから、自分でも「がん慣れ」してたんだと思う。


東:がん慣れ(笑)! まさに「骨折しちゃった、てへぺろ」みたいなノリで、本当にびっくりしたよ。私は身近でがんになった人がいなかったから、何なんて言葉をかけていいのやら……。って涙する暇もない。これまで通り変わらなかったから、「あれ、そこまで深刻じゃないのかな」と私も受け入れることができました。


◆がんになった友達にかけるべき言葉は

――こんな時、どんな言葉をかけていいのか戸惑いますよね。

東:実際に、私のように友人ががんだと分かったら、どういう言葉をかければいい?


関:それぞれの対応でいいと思うよ。しいて言えば、意見の押し付けはしないで欲しいくらいかな。「絶対こうするべき!」と強く言われてしまうと、困っちゃうの。数ある治療法の中で、検討して決めるのは私。命を決めるのも私だからね。


東:なるほど。


関:でも、たくさん情報をもらえるのはありがたいよ。心配してくれる気持ちはとても伝わってくるし、うれしい!


東:本人のメンタルに寄り添うのがいいのかな。落ち込んでいたら共感してあげて、明るかったら一緒に笑えばいい。


関:普通の友達関係と同じでいいんじゃない。仮に大切な人が病気になったとき、私だったら理解しようとがんばってしまうかも。でもそうではなく、「わからないけど、心配してるよ」くらいの寄り添い方でいいと思う。「がんだから会えないよね」って言われるのも寂しいの。「時間あったら行こうよ」って言ってくれた方が、私個人的にはうれしいな!


東:病気になる前とあんまり変わらないように見える。想像していた闘病生活と全然違う。私、もう会えないと思ったもん。病院にカンヅメかなと。


関:私もそう思ってた(笑)。本当、全然ちがう!


◆髪が抜けてもただじゃ転ばない!カツラクリエーション

東:前に「ハゲた」って言ってたけど、どのくらい抜けちゃったの?


関:今は100本ぐらいしか生えてないかな。もうちょいで全部抜けそう。


東:やっぱりドラマで見るように、抜けるんだねぇ。


関:実は、これカツラなんです。


――全然わからなかったです!


関:私の場合、抗がん剤1回目の2週間後にだーっと抜けました。ですが、ドラマのような悲壮感はまったくなし。部屋に大量の抜け毛がちらばるので「チッ、めんどくさいな!」という感じですよ(笑)。


東:さすが、あっけらかんとしてらっしゃる。カツラとかを駆使すれば、普段通りのオシャレが楽しめるのね。


関:うん、今のウィッグはすごい! でも、私が欲しいと思うような、脱毛者対応の帽子やウィッグ付き帽子がなかったの。だから自分で作ってみました。こんな感じ


自作のウィッグ

東:かわいい! 全然ウィッグと分からないね。


関:自分でちくちく縫って付けたの。出かけるとき、サッとかぶれて楽だから、商品化したいなと思ってる。協力的な声も頂いていて、実現できたら良いなと、ワクワクしてるよ! 本当に、闘病中は何もできないと思っていたのがウソみたい。抗がん剤が始まる前は、私の半年間の時間が止まってしまって、復帰できないんじゃないかとメソメソしてました。でも、経験もしてない事に恐れて行動を狭めるなんてもったいないと思った。


関尚美,東香名子

◆お酒も飲めるってホント!??

東:食生活も、健康な人と変わらず食べてるみたいだね。お酒も普通に飲んでるし。飲みに誘ってきた時は「え、飲めるの? いいの?」って心配になったけど(笑)。


関:もちろん、身体がきつい時は飲めないけどね。いや、私もまさか飲めるとは思ってなかったよ。先生に「さすがにダメですよね?」って聞いたら、「いいよ。泥酔しなければ」って。その時の、開放感。まじでー、やったねー! って感じ。とはいえ頻度も量も減ったよ。嗜む程度でね! 甘い物も控えつつ食べてるし。ただ添加物は全力で避けてる感じ。


――いろんな病気と向き合っている方がいると思いますが、関さんの言葉を聞いたら前向きになれそうですね。

東:自分が病気になっても、そう悲観的になる必要なはさそう。


関:ですね。とはいえ、度合いはありますよ。この話は、私のいるステージ2aで、かつ個人差もある。それ以外は私にも未知の世界。「一緒にしないでくれ」と思う人、もっと辛くて苦しい人もたくさん居ると思います。でも、ある日突然、癌患者になったら、いったん私を思い出してほしい。これから起こる「恐怖の想像」に時間を費やすより「意外と大丈夫な現実」を先にチラ見して下さい。ほんの少しでも前向きな感情に加担できたら良いなと思っています。

(続く)



関尚美(装花デザイナー)

1983年生まれ。16歳からフラワーデザインに触れ、日本フラワーデザイン専門学校を卒業。日比谷花壇勤務、マミフラワーデザインスクール デザインルーム勤務を経て、現在はフリーランスで活動中。フラワーデザインで得た技術を用い生花のみならずあらゆる素材で空間装飾、スタイリング、ネイルデザイン等制作活動をしている。

URL:http://sekinaomi.jp



東香名子(コラムニスト)

1983年生まれ。東洋大学大学院修了。編集プロダクション、外資系金融、女性サイト編集長を経て現在フリー。独身女性のリアルな視点から書くコラムが好評を博す。テレビ、ラジオ、雑誌などメディア出演を精力的にこなす。著作に「100倍クリックされる Webライティング実践テク60」(パルコ出版)。趣味は鉄道一人旅。

URL:http://azumakanako.com



撮影協力:GOOD MORNING CAFE 神田錦町店

URL:http://www.gmc-nishiki.com/


GOOD MOENING CAFÉ 神田錦町店

Address:東京都千代田区 神田錦町3-20 錦町トラッドスクエア1F

都営三田線、都営新宿線、地下鉄半蔵門線 神保町駅 A9出口より徒歩3分

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地下鉄東西線 竹橋駅 3b出口より徒歩7分




#乳がんなう バックナンバー

#1:もしも友達が癌になったら?実際なったらどうなる?


#2:「死んじゃうかも」を間近に感じたとき、思ったこと


#3:ところで手術したの?君のおっぱい、今どうなってんの



  • 東 香名子(恋愛コラムニスト)

    ひとり妊活実践者。独身女性の本音に切り込み、これまで1000本以上のコラムを執筆。

    著書に「100倍クリックされる超Webライティング実践テク60」(パルコ出版)。趣味は鉄道。

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