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デブ菌が増えてダイエットに失敗?ヤセ菌増やしで一生太らなくなる!?

デブ菌とヤセ菌

「少食なのに太る…」「運動しているのになかなかやせない…」「少しやせても、しばらくするとリバウンドする」ダイエットに失敗しつづけている方の大半からこうした話を聞きます。いずれの方も懸命に努力しているのにもかかわらずです。


そんなダイエット難民の方に朗報です。実は、食事量や運動量ではなく、腸内環境が肥満と大きく関係しているかもしれないんです。気になりませんか。


横浜創英短期大学名誉教授の則岡孝子先生に、その点についてくわしく話をお聞きしました。


デブ菌・ヤセ菌とは

市販のヨーグルトやゴボウ関連食品などを見ると、腸を整える「腸内細菌」という言葉をよく目にするようになりました。しかし、腸内細菌の種類を知っていますか?と問われると、多くの人がわからないと答えるはずです。


そうした中、大きな注目を集めている腸内細菌があります。それが、肥満に関係しているとされる「デブ菌」と「ヤセ菌」です。


2006(平成18)年に、ワシントン大学のジェフリー・ゴードン博士たちのチームは、太っている人とやせている人の腸内細菌には明らかな違いがあるという研究結果を英国科学誌の「nature(ネイチャー)」で発表しました。


太った人はファーミキューテス類という腸内細菌の種類の割合が多く、やせている人にはバクテロイデーテス類という種類の割合が多かったのです。

このことから、腸内細菌のファーミキューテス類は肥満を招きやすいデブ菌、バクテロイデーテス類は太りにくくなるヤセ菌といわれるようになり、そのバランスによって、肥満あるいはヤセが促進されると考えられるようになりました。


デブ菌が存在する腸内フローラって?

ちなみに、腸内にいる細菌の集団(腸内細菌叢)のことを腸内フローラを呼びます。

大腸内には1000種以上、約600兆個もの大量の細菌が住んでいます。その細菌が種類ごとに集団を作って、腸内に広がっている様子が花畑に似ていることから腸内フローラと呼ばれているそうです。


腸内フローラ内の腸内細菌は、小腸で消化吸収されずに大腸に到達した食物繊維(食べカス)などから、ビタミンB群をはじめとするたくさんの有益な物質を作ったり、免疫機能を守る働きを担ったりするなどしています。


デブ菌・ヤセ菌の働き

デブ菌・ヤセ菌の働き

ちなみに、未解明な部分が多いのですが、デブ菌は糖や脂肪をため込む性質があり、食べカスからエネルギーをたくさん生み出すと考えられています。逆に、ヤセ菌は食べカスから太るのを抑える働きがある短鎖脂肪酸という物質を生み出すと考えられています。


デブ菌を減らすとやせるって本当?科学的に検証

では、実際にデブ菌とヤセ菌の量を調整すれば、人は太ったり、やせたりをコントロールできるようになるのでしょうか。


興味深い研究論文報告があります。2013(平成25)年の米国科学誌「Science(サイエンス)」でゴードン博士たちは、人間の腸内フローラをマウスに移植する試験を行い、その結果を報告しました。


マウスに腸内細菌(便)を移植する試験

マウス試験

太った人とやせた人の腸内細菌(便)を、それぞれ無菌マウスに移植したところ、同じエサを与えたにもかかわらず、太った人の腸内細菌を移植されたマウスは、やせている人の腸内細菌を移植したマウスより脂肪が約20%も多く増加し、太ったのです。


あくまで動物実験ではありますが、この結果を受けると、ダイエットをしても全然やせない、少食なのに太ってしまう、と悩んでいた人たちは、実は腸内にデブ菌が多いことが原因である可能性が高いのです。


腸内にデブ菌・ヤセ菌が多いかわかる問診票

ここからは、腸内フローラの分類について、さらにはデブ菌とヤセ菌どちらが腸内に多いのかがわかる問診票について、東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎先生に話をお聞きしました。


腸内フローラの腸内細菌は、大きく分類すると、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見(ひよりみ)菌」の3つの種類があります。


善玉菌は、人間にとって有益な物質を作り出す菌で、代表はビフィズス菌、乳酸菌、酸産生菌。小腸で吸収されなかった糖類や食物繊維などの食べカスを発酵させて、酪酸、酢酸、乳酸などの体に役立つ物質を作ります。


逆に、悪玉菌は、食べカスからアンモニアなどの有害物質を作り出す菌で、有名なのはウェルシュ菌です。


善玉菌でも悪玉菌でもないその他おおぜいの腸内細菌を日和見菌といいます。日和見菌は、腸内に善玉菌が多いときは善玉菌の味方をし、悪玉菌が多い場合は悪玉菌を助けます。つまり、一人ひとりの腸内フローラによって働きが変わるのです。デブ菌とヤセ菌は、この日和見菌に属します。


実は日和見菌は、善玉菌の味方になりやすい菌と、悪玉菌の味方になりやすい菌に分かれます。そして、その善玉菌の味方をしやすいのがヤセ菌で、悪玉菌の味方をしやすいのがデブ菌なのです。


健康な人の腸内フローラは、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の割合は、2対1対7が理想的といわれています。しかし、年を重ねると腸の働きが衰え、腸の動きが鈍ったり、消化酵素の分泌が減ったりして、腸内フローラが悪化しがちです。


そうなると悪玉菌が増え、逆に善玉菌は減ってしまい、腸内は悪玉菌優勢に傾くようになります。そのため、中高年になるとデブ菌が増えやすく、太りやすくなるのです。

最後に、あなたの腸内フローラには、ヤセ菌とデブ菌どちらが多いのか傾向がわかる診断表を作りましたので、チェックして答えてみてください。


ヤセ菌が多いかわかる20の質問

ヤセ菌が多いかわかる質問

【ダイエット面】

❶子どもの頃から太りぎみ 

❷少食なのに太っている

❸ダイエットしてもなかなか成果が出ない

❹ダイエットをやめた途端にリバウンドする

❺きつい食事制限をくり返している


【食生活・生活習慣】

❻肉中心で野菜をあまり食べない

❼よく間食をする

❽3食ちゃんととっていない

❾ウォーキングなどの運動をあまりしない


【便通面】

❿便秘がち、あるいは下痢をすることが多い

⓫大便・おならが臭い

⓬排便の時間が不規則になりがち

⓭排便後もなんとなくスッキリしない


【体調・免疫面】

⓮カゼを引きやすい

⓯花粉症である

⓰肌の調子が悪い

⓱傷やケガが治りにくい


【精神面】

⓲イライラしやすい

⓳小さなことも思い悩んでしまいがち

⓴寝つきがあまりよくない


みなさん、いくつ当てはまったでしょうか?

ちなみに、判定結果は以下のとおりになります。


■該当する項目が0〜1個→腸内はヤセ菌が多く、デブ菌が少ない

■該当する項目が2〜4個→腸内はヤセ菌とデブ菌は同じくらい

■該当する項目が5〜8個→腸内はヤセ菌がやや少なく、デブ菌が増えている

■該当する項目が9個以上→腸内はヤセ菌が少なく、デブ菌が圧倒的に多い


いかがでしたでしょうか?

ヤセ菌が少なく、デブ菌が多かったという人は、今日から対策を始めましょう。手軽に始められる方法は、ヨーグルトや食物繊維が豊富な食べ物を積極的に補給することです。


記事にあるセルフケアは安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。



※本記事は、カラダネから全文転載しております。オリジナル記事をご覧になりたい方はこちらから。



写真/©カラダネ



執筆&コメントをしてくださった専門家のご紹介

専門家のご紹介

横浜創英短期大学名誉教授 則岡孝子

岡山県生まれ。

女子栄養大学栄養学部卒業。管理栄養士、栄養・料理研究家。食・健康推進スタディオ主宰。


主な著書に「その症状にはこれ!医者いらずの効く食べ物(河出書房新社)」 「ごちそうさん!『始末の料理』裏ワザ全書」(ロングセラーズ)などがある。



執筆&コメントをしてくださった専門家のご紹介

専門家のご紹介

東京医科歯科大学名誉教授 藤田紘一郎

1939年、中国・旧満州生まれ。

東京医科歯科大学医学部を卒業後、東京大学大学院医学系研究科博士過程修了。テキサス大学留学後、金沢医科大学教授、長崎大学医学部教授、東京医科歯科大学大学院教授、人間総合科学大学教授を歴任。現在、東京医科歯科大学名誉教授。


専門は、感染免疫学、寄生虫学、熱帯医学。寄生虫とアレルギーとの関連を疫学および免疫学的に研究、腸内環境と免疫の研究、感染症と水の研究を続ける一方で、生態系から見た現代の人間社会のゆがみを追求している。


主な著書には、「笑うカイチュウ」「空飛ぶ寄生虫」(講談社文庫)、「ウンココロ」(実業之日本社文庫)、「水と体の健康学」「病気を防ぐ『腸』の時間割」(SBクリエイティブ)、「腸内革命」(海竜社)、「脳はバカ、腸はかしこい」 (三五館)、「腸をダメにする習慣、鍛える習慣」(毎日新聞出版)、などがある。



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