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ガンになるといくらかかるの?~乳がんの真実④ガンとお金

ガンでかかるお金は?

20代~50代の4人に1人ががんにかかる時代のお金の不安

今、4人に1人が20代~50代でがんにかかる時代です。若い世代のがんが増加傾向にあります。


そんななかで、がん治療は、高額というイメージがありませんか? 

がんという病気の大きな不安に加えて、お金の不安が重なると、心配事が増えて、治療に前向きになれないことも少なくありません。


がんは、若い世代にも他人事ではない時代になっているのですから、もしも、のときのために、がんとお金の情報を頭の隅においておきましょう。


がん治療とともに生活の不安も…

がん患者さんは、「がん告知のときはとてもショックでしたが、もっと恐怖を感じたのは、お金のことだった」という人も少なくありません。


乳がん治療は、入院、手術、検査、薬、乳房再建の費用などがかかります。それだけでなく、ウイッグ代やリンパ浮腫のケア代、日用品、交通費……と、がん治療中で働けない時期に、治療費だけでない出費が膨らむことに、生活の不安を感じる人もいます。


病気のときの生活に備えるお金は、生活費の半年から1年分が目安と言われています。けれども不安は、貯金の残高だけではなく、収入がない(減る)にもかかわらず、貯金が減っていくことの心配です。会社員ではない場合は、なおさらです。

また、ひとり暮らしの人は、がん治療で仕事ができなくなったら…という不安も重なります。


お金の知識は病気の不安を軽減してくれます!

以前は、がん患者さんがお金について相談できるところは少なく、医療費や医療保険や医療費助成制度についてまとめた情報も少ないという現状がありました。

しかし、今は、がんとお金の正しい情報を伝える本やサイトができてきています。また、相談窓口も全国のがん拠点病院に設けられています。


治療費などのお金の情報や相談は、病気の不安を軽減させてくれます。


がんに備えるお金はどれくらい必要ですか?

がん治療費は、数百万という高額…というイメージがあります。

けれども、がん患者さんへのある調査では、がん治療全般にかかった費用(入院、食事、交通費を含む)は50万円~100万円と答えた人が約6割にのぼりました。


この調査から目安としては、マックス100万円あれば、なんとかなるというイメージです。けれどもこの調査は、早期の人も、進行したがんの人もいるので、早期発見であればもっと安くなるというイメージをもっていいと思います。


また、高額療養費制度があるため、70歳未満で一般的な所得(高額所得者ではない)の人なら、1か月の支払い限度額は約8万円で済みます。医療費が約8万円を超えた場合は、戻ってきます。

 


がん治療でかかるお金の種類は?

がん治療でかかるお金は、おもに3つに分けられます。

1 病院に支払う治療費

2 病院に支払うその他のお金(差額ベッド代、先進医療の技術料、診断書の作成費用など)

3 病院以外に支払うお金(交通費、宿泊費、健康食品代、外食費、ウィッグ代、育児・家事代行代など)


先ほども紹介したように、治療費は、高額療養費制度が利用できるため、1か月の治療費が8万円を超えた分は戻ってきます。


予想外に膨らむのは、治療費以外のその他のお金(上記の2と3)です。

治療費やその他のお金については病院の医事課、医療ソーシャルワーカ、がん相談支援センターで相談することができます。


全国のがん相談支援センターはこちらから探せます。

詳しくはこちらから

乳がん治療費は早期と進行したがんでは、どのくらい違う?

 がんは、早期の場合と、進行したがんの場合では、治療内容も治療費も大きく異なります。


 早期発見でステージⅠ期の場合は、「乳房温存手術+放射線治療=総額約¥330,000」が目安です。


 進行したがんでステージⅡ期の場合は、「乳房全摘手術+抗がん剤+ホルモン療法+乳房再建=総額約¥1,200,000」が目安です。


これらは、保険3割負担で、高額療養費を考慮した金額になります。

このように、がん治療費は、がんの種類と進行度で大きく異なります。あくまで目安ですが、早期のⅠ期なら手術と放射線治療だけで済みます。

一方で、進行がんのⅡ期では、抗がん剤など効果があると考えられる治療をその都度行うため、費用や治療期間の予想が立てにくくなってきます。


今、乳がん治療はひとりひとりに合った個別化医療が進んでいますので、一人ひとりの選択によって治療費はかなり変わってきます。


それから、これらはあくまで治療費(=病院に支払う診察・検査・治療)の目安です。医療費(=治療費などの直接費用に交通費や諸々の間接費用をプラスしたもの)となると、もう少し高くなります。


医療保険とがん保険、どちらに入るべきですか?

がんだけでなく、お金の心配までするのは、嫌なので、もしものときに備えて、保険に入っておきたいと考える人もいると思います。

よく「がん保険に入っておいたほうがいいの?」という疑問の声もあります。どんな保険に入っておくのがいいのでしょうか?

がんとお金に詳しいファイナンシャルプランナーによると、民間の医療保険を選ぶときには、自分の生活習慣を考えて、必要な保障だけに絞ったほうがいいと言います。


まず、がん保険と医療保険の違いですが、「がん保険」は、がんの診断一時金・入院・手術・通院・抗がん剤・放射線など、がん治療のトレンドに合わせた保障が充実しています。

「医療保険」は、がんも含めたあらゆる病気・ケガの入院・手術の保障が基本です。医療保険に含まれていない、その他の保障は、特約にして上乗せすることもできます。


 がん保険と医療保険のどちらにするかは、自分自身の生活習慣やがんのリスクをよく考えて選ぶことが無駄なく保険を選ぶために大切です。


高額の保険より、定期検診で早期発見するほうが経済的にもいい!

たとえば、血縁にがんが多く、がん家系で心配という人は、がんに手厚い「がん保険」に入るのもいいでしょう。

ただし、注意したいのは、がん保険には、生活習慣病やけがなど、がん以外の病気の保障がないことです。


また、「医療保険」に、がん、脳卒中、急性心筋梗塞など、特定の病気に手厚い保障をプラスすることができるものがありますので、がんだけでなく、さまざまな病気に対応させたいなら、保障を特約にしてプラスするのもいいでしょう。


掛け金を高くして、手厚い保障を選ぶかどうかは、自分自身の生活習慣を考えて、決めるといいと思います。

たとえば、定期的な検診を受けていて、規則正しい生活習慣を送っている人であれば、万が一、がんにかかっても早期発見の可能性が高いので、保険は最低限でいいでしょう。 

その逆で、検診を受けておらず、生活習慣も不規則であれば、手厚い保障を選ぶという選択肢もありますね。


けれども、定期的に検診をして早期発見して、早期治療をすることこそ、体にも心にも、経済的にも優しい方法ではないでしょうか。


がんとお金の公的助成、支援の仕組みを知るには?

「NPO法人がんと暮らしを考える会」

「がん制度ドック(R)」

こちらを参考にしてみてください。



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  • 増田 美加(女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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