女性のカラダ

あなたの【冷え】タイプは? タイプを知って適切に対処しよう

冷え対策は、妊娠対策です!

指先がいつも冷たい…。手足が冷えて、靴下を履かないと眠れない…。お風呂で温まってもすぐに冷えてしまう…。


こんな症状に悩んでいる女性は少なくありませんね。女性の2人に1人が「冷え症(冷え性)」とも言われています。

特に冷えやすい部分は足、手、腰。一般的には、年齢が若い人は手足が冷え、年をとると腰やお腹など、体の中心に冷えが移っていくと言われています。


冷えは万病のもと、と言われるくらい、女性の大敵です。冷えを放っておいたことで、さまざまな不調や病気が起こる可能性もあります。

たとえば、月経不順、無月経、月経困難症、月経前症候群(PMS)、不妊症、更年期障害、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、関節リウマチ、腰痛、肩こり、頻尿、膀胱炎、過敏性腸症候群(IBS)、下痢、慢性疲労、不眠など…。

冷えが、妊娠のためによくないことがよくわかると思います。

冷えに悩む人は、自分なりの冷え対策をとっていると思います。でも、問題なのは冷えぐらい平気…と放っている人。妊活のためにはもちろん、健康のためにも、冷えの正体をよく知って、対策を講じることが大切です。


自律神経の働きが乱れることで冷えに…

自律神経の働きが乱れることで冷えに

冷えは、体温調整にかかわっている自律神経の失調で起こることがほとんど。

自律神経には、寒さや暑さに体がうまく対応できるよう、体温を一定に保つ働きがあります。暑いときは汗をかいて熱を放出し、寒いときは筋肉を動かして熱を作ったり、毛細血管を収縮させて熱を逃がさないように働きます。

ところが、過剰な冷暖房、食生活の乱れ、ストレスなどによって自律神経のバランスが乱れると、血管の収縮など体温調整がうまくいかなくなります。

すると、冷たい外気にさらされると、体が熱を作り出し、熱を奪われないような調節機能が働かず、冷えとなってしまいます。

このほか、貧血によって熱を運ぶ血液が不足したり、血液循環が悪くなっても、冷えは起こります。


漢方医学では冷えは治療対象です!

冷えは、さまざまな病気の引き金になったり、妊娠の妨げになったりします。

しかし、基本的に西洋医学では、「冷え」という概念は存在しないので、治療もできません。症状の内容や強さ、血液検査などの結果から、自律神経失調症、低血圧、貧血が考えられるときは、その治療を行うくらいです。


漢方医学では、冷え症という病名がつくくらい、重要な治療対象と考え、漢方薬など、さまざまな対処法があります。

漢方薬以外にも、漢方医学では冷え症を解決するために、自律神経を乱す生活改善のアドバイス、エネルギーの産生につながるようなバランスの取れた食事についてもアドバイスします。

日常生活やメンタル面でのアドバイスも。ストレスをためず、休日はゆっくり過ごし、リラックスすることも冷え解消に役立ちます。


生活の工夫でも冷えは予防できます

冷え対策は、日常の細かい対策が想像以上に効果を発揮します。ぜひ、まめな対策を心がけてください。

生活の工夫でも冷えは予防できます

日常で意識したい『冷え対策』

冷暖房は控えめにする

シャワーではなく湯船に入る

定期的に運動する

オフィスなどでは膝掛けやショール(首に巻く)などで防寒する

締めつける下着はつけない

靴下や腰巻きで下半身を冷やさない

薄着をせず、重ね着をして温度調節ができるようにする

冷たい飲み物、食べ物を摂り過ぎない(特に飲み物は温かいものに)

栄養バランスのよい食事に

できるだけ規則正しい食事に


冷え症の状態はどのように診断するの?

冷え症の状態はどのように診断するの

漢方医学で冷え症を診断するときには、気、血、水の状態を舌、脈、おなかなどを診て診断します。

冷えている状態のときは、気虚、お血、水毒、いずれかの状態にあったり、これらいくつかが組み合わさった状態にあったりします。


気虚(ききょ)

エネルギー不足で、熱が生まれにくくなっています。疲れやすく、風邪を引きやすい、寒がりといった症状も出ます。


瘀血(おけつ)

血液の流れや働きに滞りが起こって、熱が運ばれにくくなっています。便秘気味、生理痛や肩こり、肌荒れなどを伴うことがあります。


水毒(すいどく)

体の水分量が不必要に多かったり、偏ったりしているため、必要のないところに水分が溜まって、冷えが起こります。頭痛、むくみ、耳鳴り、頻尿などを伴うことがあります。


このような体質や体の状態、冷えに伴うほかの症状などを診て、その人にあった漢方薬が処方されます。

ただ、冷え症というのは長期間、少しずつ進行していくため、短期間ですぐに解消できるわけではありません。ある程度、時間をかけて、治療をしていく必要があります。

漢方薬に頼るだけでなく、冷える生活を変えていくことも大切です。


冷え症の代表的な漢方薬とは?

冷え症の代表的な漢方薬とは

気虚(ききょ)の人には

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)・人参養栄湯(にんじんようえいとう)など。


瘀血(おけつ)の人には

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)・温経湯(うんけいとう)・加味逍遙散(かみしょうようさん)・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)など。


水毒(すいどく)の人には

苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)など。



また、働く女性に増えているのが、ストレスによる冷えです。

ストレスを改善するために……

・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

・香蘇散(こうそさん)

・抑肝散(よくかんさん)

・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

・四逆散(しぎゃくさん)

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

・桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

などもよく用いられます。


妊活のために冷えに気をつけて、もしも冷え症になっていたら、生活改善と漢方薬を試してみてもいいかもしれません。


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  • 増田 美加(女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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