女性のカラダ

アッ!ちょっとした瞬間に尿が漏れてしまう…

くしゃみする女性

女性の尿トラブルの原因は骨盤底の筋肉です

アッと思った瞬間に、尿が少しだけ漏れてしまう…、頻尿でトイレに行く前にちょっとだけ出てしまう…などなど。頻尿、尿もれの経験がある人は少なくないのでは。

しかも40歳以上になると2人に1人が尿漏れを経験しているというデータもあります。


「ちょっとした瞬間に漏れてしまうことがあります…。更年期のせいかしら?と思いますが、40歳で尿漏れパッドなんて恥ずかしい…」という相談を受けるようになりました。

実は、女性の尿トラブルの原因の多くは、骨盤底筋群の緩みなのです。


女性が起こりやすい泌尿器の病気はおもに4つ

 女性に起こりやすい泌尿器の病気は、おもに4つあります。チェックしてみてください。


□せき、くしゃみで漏れることがある

「腹圧性尿失禁」

40歳以上の2人に1人が経験している、最も多い尿のトラブル。女性ホルモン分泌の低下や骨盤底筋群の筋力低下が原因です。


□急にもれそうな切迫感がある

「過活動膀胱」

膀胱が過剰に活動してしまう病気で、尿漏れを起こす場合は、切迫性尿失禁と呼ばれています。30代後半から増加傾向になります。おもな症状は、強い尿意切迫感です。


□尿漏れがする、腟から何か出てきている

「骨盤臓器脱」

腟から子宮や膀胱が出てきてしまう病気です。50代以降に増えますが、若い人でも骨盤底筋群の緩みで起こることもあります。


□いつも膀胱に尿がたまっている感じがする、下腹部に痛みや違和感がある

「間質性膀胱炎」「慢性骨盤痛症候群」

100人~1000人に1人と言われていますが、明らかな原因がないのに、下腹部に痛みや不快感などのつらい症状がある病気です。


原因は骨盤底筋群や靭帯のゆるみや損傷です

腹圧性尿失禁と過活動膀胱の2つが、尿もれの90%以上の原因を占めています。


 まず、腹圧性尿失禁の症状は、せきやくしゃみ、重たいものを持ち上げたとき、小走りしたとき、などに尿が漏れます。

このような経験が何回かあるくらいなら正常ですが、日常生活で困ったり不便を感じたりしたときが、女性泌尿器科を受診するポイントです。特に、スポーツを趣味にしている人は不便を感じることが多いですね。


 腹圧性尿失禁の原因は、出産で骨盤底筋群や靭帯にゆるみや損傷が起き、さらに50歳前後の更年期で、女性ホルモンの分泌の低下や筋力低下が起こることによります。


 また、過活動膀胱は、「突然強い尿意がきて我慢できない」という症状です。尿漏れがあってもなくても、尿意切迫感があれば、過活動膀胱です。


このうち「間に合わずに尿漏れを起こす」場合を切迫性尿失禁といいます。50代後半から、年齢とともに増加していく傾向にあります。

過活動膀胱の原因も、骨盤底筋群や骨盤底を構成する靭帯が弱まったり、傷ついたりすることによります。


過活動膀胱と腹圧性尿失禁とは区別しますが、過活動膀胱+腹圧性尿失禁という2つを併せ持つ人も少なくありません。


骨盤底筋のトレーニングが有効!

腹圧性尿失禁の治療は、骨盤底筋トレーニングが効果的です。腹圧性尿失禁の約8割の人はトレーニングのみで完治すると言われています。

骨盤底筋トレーニングは、腟を閉めたり緩めたりする(肛門を閉めたり緩めたりに似ています)方法ですので、駅のホームで電車を待っているときや、椅子に座っているときにも、どこでも簡単にできます。

半数の人は自分でできますが、クリニックのトレーナーに個別指導してもらわないと、うまくできない人が半数います。


正しい骨盤底筋トレーニングを、少なくとも2か月以上、根気よく続けることで、かなり改善できます。


女性泌尿器科などの治療では、飲み薬や電気、磁気刺激療法を併用することもあります。尿もれの程度がひどい場合は、手術という選択もあります。この分野の手術は進み、体に優しい素材のテープで恥骨尿靭帯を補強する手術があります。


膀胱もトレーニング!

 また、過活動膀胱の治療に欠かせないのは、膀胱トレーニングです。

尿漏れの人は、早め早めにトイレに行きがちですが、排尿を我慢することで、膀胱に尿を溜めるトレーニングをします。それが膀胱トレーニング。骨盤底筋トレーニングと併せて行うと有効です。


抗コリン剤という飲み薬も、過活動膀胱の約7割の人には効きます。

これが効かない人にも、β3拮抗薬やボトックス注射など、さまざまな治療法が出てきています。困ったら女性泌尿器科を受診してください。

女性泌尿器科、で検索するとネットでもクリニックの情報が出てきます。



自分でできる骨盤底筋群のトレーニング法

肛門と腟をキュッと締めて鍛えます。10回を1セットとして、1日10セットを目標に行いましょう。


「あお向け寝で行います」

脚を肩幅に開き、膝を立てます。体の力を抜き、肛門と腟をキュッと締め、そのままゆっくり5つ数えます。


「椅子に座って行います」

床につけた脚を肩幅に開きます。背中をまっすぐ伸ばし、顔を上げ、肩の力を抜いて、おなかが動かないように気をつけながら、肛門と腟をキュッと締めます。そのままゆっくり5つ数えます。


 頻尿、尿漏れを経験したことがない人でも、早めにトレーニングを行っておくと、尿漏れ予防になります。


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  • 増田 美加(女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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