女性のカラダ

人を傷つける性格、自己愛性パーソナリティ障害から立ち直るまで

社会になじめない女性

パーソナリティ障害という言葉をご存知でしょうか。偏った性格のせいで社会になじめず、本人や周りの人が苦しい思いをすることです。


パーソナリティ障害の種類は10種あり、その中でも自己愛性パーソナリティ障害は「人を傷つける」ことで知られています。自分を褒める人間だけを周りにおく。他人を平気で利用する。自分は特別だと勘違いしている。と、診断基準だけでムチャクチャな人だと伝わるでしょうか。


私は自己愛性パーソナリティ障害だと診断されました。20代のころです。


■人を利用するのは、利用されてきたから

当時の私は100万円以上貢いだ彼氏に5股をかけられて激怒してマンションのガラス窓をたたき割ったり、彼の携帯を見たりしていました。私に恐れをなして泣きながら連れて行かれた病院での診断です。


パーソナリティ障害は精神病というより「社会になじめない性格」なので、症状を抑える薬よりカウンセリングが採用されます。カウンセラーと小さい頃からの記憶を辿って理解したのは、親に利用されてきた自分でした。都合のいい時だけ愛されて、それ以外はご飯ももらえない。都合の悪いことを言えば「狐が憑いている」「呪われた子だ、どうせ10歳で死ぬ」とののしられる。


そんな親を軽蔑して「私はそんな人間じゃない。もっと立派な人間のはずだ。こいつらを見返して復讐してやる」という強い気持ちで勉強や生徒会役員など「社会的に褒められること」を求めていました。


けれど心の底では自分を愛せていないので「親から愛されてない私に価値はないんじゃないか、社会的地位を失ったら死ぬしかないんじゃないか」という恐怖があります。だからこそ自分を褒めてくれる人間しか側におけません。友達ができても、親が自分へ接してきたように利用することしかできません。他の関わり方を知らないからです。


■過去の自分に共感してもらうことで「共感」を学ぶ

カウンセラーは、過去の経験を一つずつ振り返り「頑張ったね」「そんなことされたら傷つくのは当たり前だよ」と共感してくれました。今まで自分が辛くても共感してもらえたことが無かったので、乾いた地面へ雨が降ったように沁みます。


そうすると自分の中で眠っていた共感能力も目覚めました。「この子は今きっと悲しい」「実はまんざらでもない?」相手の気持ちを推し量る中で、自分が今までいかにひどいことをしてきたかも学びます。


「謝らなきゃ」


そこからは、友人との関係を大きく反省しました。謝罪して済むことではありません。たどたどしい共感能力で誠実に接する。最初は変なおせっかいを焼いたりかえって傷つけてしまったりと失敗もありましたが、少しずつ「利用する・される関係」から脱出できました。


■自分を愛せるようになると、できること

その後の心理テストでは異常なしと診断されました。これまで発作的に「社会的に失敗したら生きる価値がない」と自殺未遂を繰り返していましたが、治療してから死にたくはなっていません。診断通り、私は自己愛性パーソナリティ障害から立ち直ったのでしょう。


人から共感してもらえると、自分を好きになれます。このままの自分でいいし、好きなことをして生きていい。そう思える日がくるなんて「成功しなければ死だ」と思い詰めていた人生の前半では想像もできませんでした。


もしあなたが同じように生きづらさを感じているなら、こんなひどい例でも変われることを知ってもらえたらと思います。カウンセラーには相性がありますし、通ってすぐ改善するわけでもありません。私も寛解まで1年かかりましたが、その価値はあったよとだけお伝えできればと思います。


参照:

DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル



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    外資系企業で消費者インタビューを経験後ライターとして独立。500人超のヒアリングから女子の楽しさも悲しさもぎゅっと詰め込んで文章にしています。現在はアラサーの恋愛とキャリアを中心に多くの媒体で連載中。

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