女性のカラダ

女性に大事な鉄分のおすすめ食材は?

鉄分を摂取する女性

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女性は毎食、鉄分を摂る習慣をつけましょう

女性に大切な鉄分ですが、体内でつくることができません。さらに、汗や尿、便によって日々失ってしまいます。

女性は、毎月の生理によって多くの鉄分が失われます。ですから、常に鉄分不足の状態にある、くらいに思っていたほうがいいのです。

女性は、毎食、鉄分補給を念頭に置いて食事をすることがとても大切です。

18~29歳の女性は、10.5 ㎎、30~69歳の女性は11.0㎎を毎日摂る必要があると言われています。


ヘム鉄は、非ヘム鉄より吸収がよいのですが…

体内にある鉄分のほとんどはたんぱく質と結合し、「鉄たんぱく質」として存在しています。

食べ物に含まれる鉄分は、大きく分けて2種類あります。「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」です。

ヘムという構造をもったたんぱく質(ヘムたんぱく質)に鉄が結びついた「ヘム鉄」と、ヘムを持たない「非ヘム鉄」です。

吸収率は、ヘム鉄のほうが断然高くて、ヘム鉄は10~20%吸収されますが、非ヘム鉄は1~6%しか吸収されないのです。


ヘム鉄って?

ヘム鉄は、肉や魚などの動物性たんぱく質に多く含まれています。

ヘム鉄には、赤血球に含まれるヘモグロビンと、筋肉色素のたんぱく質であるミオグロビンという物質があります。

ヘモグロビンは、酸素と結びついて、全身に酸素を運ぶ働きがあります。ミオグロビンは、酸素と結びついて、筋肉組織の中で酸素を蓄える働きがあります。


ヘム鉄は、魚や肉の赤色の部分(筋肉・血液・内臓など)、レバー、牛肉の赤身、カツオ、うなぎなどの動物性食品に含まれています。


非ヘム鉄って?

非ヘム鉄は、サビや鉄イオンの仲間で、消化吸収されにくい構造をもっています。非ヘム鉄の吸収率を上げるためには、三価鉄を二価鉄に変えることが必要になります。

そのためには、ビタミンCやたんぱく質を多く含む食品を一緒に摂ることで、消化管内で非ヘム鉄(Fe3+)が二価鉄(Fe2+)に還元され、初めて吸収されるのです。


ですから、非ヘム鉄を摂るときは、ビタミンCとタンパク質も忘れずに摂ることが大事。


非ヘム鉄は、卵や豆腐、穀類、野菜、豆腐、海藻類などの植物性の食品を中心に多く含まれています。


鉄分が多く含まれている食品は…

100gあたり、どのくらい鉄分が含まれているかで、多い食品をあげました。


□煮干し 18.0

□豚レバー 13.0

□しじみ 10.0

□鶏レバー 9.0

□やつめうなぎ 9.0

□あゆ(養殖・内臓) 8.0

□あさり 7.0

□赤貝 5.0

□鶏卵(卵黄) 4.6

□ひじき(乾燥) 55.0

□焼き海苔 12.7

□いりごま 9.9

□切り干し大根 9.5

□大豆 9.4

□凍り豆腐 9.4

□小豆(乾燥) 5.4

□もずく 4.0

□ほうれん草 3.7

(可食部100gあたりの鉄分含有量(mg))


鉄分は、さまざまな食品に含まれていますが、アレルギーや好き嫌いなどで十分に鉄分を摂取できないという人もいます。

そのような場合は、サプリメントを上手に使うことも大事です。


鉄分は、一度にたくさん摂ったからといって、吸収が良くなるものではありませんので、毎日の生活で少しずつ継続して食べ続けることをおすすめします。


鉄分の吸収率を上げるためには…

鉄分は、ヘム鉄であっても、体内の吸収率が良くないうえに、食品によっても吸収率がまちまちです。

摂取するのがむずかしい栄養分なので、鉄の吸収率を上げる工夫も大事です。一緒に摂取すると、鉄分の吸収率が高まる栄養素と食品を紹介します。


●たんぱく質

ヘモグロビンは、たんぱく質と鉄が結合して生成されるため、一緒に食べましょう。


●ビタミンC

三価鉄を二価鉄に還元することで、体内での吸収率を高めます。ビタミンCは、野菜や果物に多く含まれています。


●ビタミンB6

造血作用があります。レバーやマグロ、サケなどに多く含まれています。


●ビタミンB12

ビタミンB6同様に、造血作用があります。レバー、カキ、ハマグリ、アユ、イワシなど、肉よりも魚介類に多く含まれています。


●葉酸

葉酸もビタミンB群のひとつで造血作用があります。レバー、大豆、ほうれん草、ブロッコリーなどに多く含まれています。


●銅

肝臓に、貯蔵されている鉄分を使うのに必要な栄養素です。エビ、イカ、カキ、大豆、レバー、ゴマなどに多く含まれています。


鉄分は、毎日の食事で、いろいろな食品を組み合わせて補給することが大事です。

貧血予防のためには、鉄分だけでなく、葉酸やビタミンB12も積極的に補給することが大切ですね。

葉酸やビタミンB12は、脊髄で赤血球を作る際に必要な栄養素です。これらの栄養素が不足すると、赤血球の生産が不足して、貧血の原因にもなります。


鉄分を多く摂りすぎる悪影響はあるの?

過剰摂取になるのは、鉄剤やサプリメントの摂取によるものです。食事で摂っている分には過剰摂取になることはほとんどありません。


鉄分を一度に大量に摂取した時の症状としては、嘔吐や下痢、痙攣、昏睡などがあります。これらは急性毒性としての症状ですが、慢性的に過剰摂取となると、組織や肝臓への沈着により、さまざまな障害を発生します。

鉄剤やサプリメントなどで鉄分を摂取する際は、医師に相談することが必要です。


また、妊娠中の女性は、ヘム鉄だけで鉄分を摂るのではなく、非ヘム鉄を多めに摂ることをおすすめします。

たとえばヘム鉄のレバーには、ビタミンAがたくさん含まれています。このビタミンA は過剰摂取することによって、皮膚障害を起こしたり、骨密度を減少させてしまうため、胎児に奇形の影響が出ると言われています。

食べてはいけないわけではありませんが、妊娠中は非ヘム鉄を多めに摂るように心がけましょう。


鉄分を失いやすい食品もあります!

鉄分は、摂取しても吸収率があまりよくないだけでなく、一緒に食べる食品の組み合わせによっても吸収率が下がることがありますので注意しましょう。

せっかく鉄分を含む食品を摂っても、食べ合わせや調理方法で鉄分の吸収が悪くなってしまうことがあります。


●タンニン

まず、鉄分の吸収を妨げるものの代表として、タンニンがあります。

タンニンはポリフェノールの一種。鉄と結びついたタンニンは「タンニン鉄」となり、水に溶けにくい状態となりますので、腸からの吸収が妨げられてしまいます。

タンニンは、コーヒー、紅茶、緑茶、赤ワインに含まれています。

鉄分の吸収を妨げないためには、食事中の飲み物は、タンニンを含まない水や麦茶がおすすめです。


ほかにも鉄分の吸収を妨げる要因としては…


●シュウ酸

シュウ酸は、ほうれん草などに含まれるアクの成分。

ほうれん草は、鉄分を含む野菜でもありますので、しっかりとアク抜きをしてから使用しましょう。


●フィチン酸

フィチン酸は、穀類や豆類に多く含まれる成分。

フィチン酸は、鉄分やカルシウムと結びつくことで、水に溶けない成分へと変化するために、腸での吸収が妨げられます。

穀類や豆類の皮にフィチン酸が多く含まれています。

穀類や豆類は、体に必要な栄養素をたくさん含んでいるので、もちろん摂っていい食材ですが、鉄分を効率よく吸収したいという場合は、食べすぎに注意です。


●炭酸

炭酸飲料やビールなどに含まれる「炭酸」を鉄分と同時に摂取すると、鉄分の吸収率が下がってしまいます。

鉄分不足や貧血の改善をしている人は、炭酸を食事と一緒に飲まないようにしましょう。


●リン

リンも、摂り過ぎると鉄分の吸収を妨げてしまいます。リンは、穀類などほとんどの食品に含まれていて、エネルギー産生に関係する働きがあるなど、重要な役割があります。

しかし、リンは食品添加物にも多く含まれており、近年、加工食品の利用が増えるにともなって、リンの摂取量が増えています。

ですから鉄分不足や、貧血を改善したい人は、加工食品の摂り過ぎに注意しましょう。


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  • 増田 美加(女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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