
流産を避けるために!やるべきなこと
- 更新日:2019/12/02
- 公開日:2019/12/02
流産の原因から考えます

流産は、妊娠22週未満までに妊娠が継続できなくなることをいいますが、実際には、胎盤が形作られる過程の12週までに起こる場合がほとんどです。
流産の原因としては、大きく分けて、ホルモン関係の原因と、子宮の異常によるものが考えられます。
ホルモンの関係では、胎盤を形成するためのホルモンの不足やホルモンによる反応が悪い場合、妊娠を継続することができなくなって、流産してしまう場合があります。ホルモン関係の原因で、おもなものは3つです。
「黄体機能不全」
黄体ホルモンの分泌が減少するために起こる場合もありますが、多くの場合は、卵巣の代謝が悪いために起こります。
「子宮内膜機能不全」
妊娠中の胎盤は子宮内膜が作りますが、黄体ホルモンが分泌されても子宮内膜がそのホルモンに反応できないと胎盤の成長が悪く、胎児が育たず流産になってしまいます。妊娠前後、健康に気をつけて、全身の血行と子宮の血行をよくすることが大切です。
「高プロラクチン血症」
プロラクチンというホルモンは、授乳のホルモンで、授乳中の母体に負担がかからないよう妊娠を抑制する働きがあります。しかし授乳中でないにもかかわらず、プロラクチン値が高い場合は、流産を繰り返すこともあります。
また、子宮に何らかの問題がある場合も、流産しやすくなることがあります。「子宮の形の異常」「子宮筋腫」「子宮内膜症」「子宮内腔癒着症」「子宮頸管無力症」など、さまざまな原因が考えられます。
流産を防ぐ方法とは…

流産を防ぐためには、やはり、妊娠前から婦人科で定期的に検診をしていくことが大切です。
また、日ごろから、子宮や卵巣の血行を良くし、体質を改善することによって流産しにくい体をつくることも可能です。
1:煙草を控える
2:体を冷やさない
3:葉酸とビタミンEを摂る
ホルモン関係の改善のためにも、この3つは大切です。特に、将来、妊娠出産を望んでいる人は、禁煙は絶対重要。間接喫煙もよくありませんので、周りの人のためにもタバコはできるだけ控えましょう。
卵巣や子宮などの機能低下の原因の多くは、冷えや運動不足による血行不良です。ですから、特に下半身を温めたり、ウォーキングやストレッチなどの運動で血流を促すことが大切。
仕事場で座ったまま、あるいは立ったままの姿勢を続けることが多かったり、ハイヒールや薄着で血行が悪くなったり、ストレスで自律神経のバランスが崩れたり…など、子宮や卵巣の血行によくない生活がどうしても多くなりがちです。
また、妊娠に大切な栄養素、葉酸やビタミンEは、野菜(ほうれん草、アスパラガス、おくら、枝豆など)や納豆、海藻などにたくさん含まれています。バランスの良い食事を心がけることも重要です。
健康的な生活をしていくことが、流産予防にとっても大切なのです。
▼著者:増田美加さんの人気コラム▼
・“妊娠力”が高いのはいったい何歳まで?・生理痛は、病気のサイン ~不妊の原因となる子宮内膜症の可能性も!
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増田 美加
(女性医療ジャーナリスト)
女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。
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