女性に大切な卵巣の話1「卵巣って?」
- 更新日:2016/05/20
- 公開日:2013/11/10

今回はまず問題です!
「卵巣ってどこに、いくつあるか知っていますか?」
「おなかの中!」と答える人は多いと思いますが、いったいおなかのどのあたりにあるのか、イメージできる人は少ないかもしれません。
数は「ふたつ!」と知っていますか?
もしかして、「ひとつ」と答える人はいませんよね?
そう、卵巣は子宮の両側にひとつずつ、合計2個、ぶら下がっていて、アーモンドくらいの大きさで、重さは5~8gくらいです。
よく、子宮は“女性の象徴”とか“子宮を失ったら女でなくなる!!”という女性もいると思いますが、実はそうでもないのです。
確かに、子宮は赤ちゃんを育む大事な場所ですが、それ以外に大きな機能はなくて、いってみれば単なる袋にすぎません。カンガルーのポケットと同じです。
もちろん、子宮を失うことによる精神的なダメージや妊娠できなくなることは、大変なことですが、仮に子宮がなくても女性の体調に影響を及ぼすことはないのです。
でも、卵巣は違います。
卵巣こそ、“女性の象徴”。
私たち女性にとっての健康や次世代に生命をつなぐ意味でもなくてはならない臓器です。
女性ホルモンを分泌しているのも、卵巣です。
更年期になると、卵巣の力が衰え、女性ホルモンの分泌が急激に低下して、さまざまな不調に見舞われます。
閉経すると、卵巣はシュワシュワっと小さくしぼんでしまいます。卵巣の働きがなくなると、妊娠、出産もできなくなり、女性らしさを作る女性ホルモンも分泌されなくなって……。
悲しくなりますね。
そのくらい、卵巣は女性にとって大事なんです。
でも、卵巣は沈黙の臓器と言われているほど、卵巣の異常を私たちが自覚することはほとんどありません。
ですから、もしも卵巣に異常があって、病気になっていたとしても、かなり進んでしまってからでないと、気づかないことが多いのです。
けれども卵巣には、たくさんの病気が発生します。
女性にとって、非常に大切な卵巣だからこそ、私たちは知っておいたほうがいいのですが、残念ながら、なかなか卵巣についての実態は知られていませんね。
卵巣の働きや病気は、子宮よりずっと多くて複雑なのです。
だから難しくて、これまであまり紹介されてこなかったという面もあるでしょう。
私たち女性の健康はもちろん、美容にも、そして赤ちゃんを産むためにも大切な卵巣。
卵巣をケアすることが、女性ホルモンアップにもつながります。
今月は引き続きあと2回、卵巣ケアの方法と気をつけたい病気についてお話します。
女性に大切な卵巣の話2「卵巣に優しい生活」
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増田 美加
(女性医療ジャーナリスト)
女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。
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