自然妊娠できる年齢

【妊娠と年齢の関係】自然妊娠できる年齢は何才まで?

  • 更新日:2020/09/23

「卵子は老化するから、若いときに産んでおいた方がいい」という話を聞いたことがある方は多いでしょう。しかし同時に、有名なタレントさんなどが、40代で出産することも珍しくありません。では、いったい、いつ妊娠することが望ましく、いつまでなら産めるのでしょうか?


今回は、浅田レディースクリニック理事長の浅田義正先生著『女の子が知っておきたい卵子のハナシ』を参考に、卵子と年齢の気になる関係を解説していきます。


身体的に最適な妊娠年齢は、22才〜35才くらいまで

女性が持っている卵子の数は、お母さんのお腹にいるときが一番多く、その後は、年々減少していきます。卵子が新しく作られることはなく、自分と同じように年を重ねていくので、「卵子の年齢=あなたの年齢」となります。


女性の妊娠する力がもっとも高いのは、22〜23才です。胎児のころから蓄えられている卵子のことを考えるなら、なるべく老化しないうちに妊娠するのが望ましいでしょう。ただ、若ければ若いほどいいかといえば、そうともいえません。体が未熟な10代の出産は、母体にとっても負担が大きいものです。安全なお産という視点も加えれば、22才から35才ぐらいまでに出産できれば理想的である、と私は思います。(P.67)


様々なリスクを考えると、卵子の年齢(つまり実年齢)が高すぎない方がよいため、35才くらいまでに産めるのが理想的、ということになります。ただ、現代の女性は仕事に家庭にと忙しく、気がついたら高齢出産(35才以上の出産)になってしまっていた、という方も多いでしょう。


自然妊娠可能な年齢は何才まで?閉経前なら妊娠する可能性はある?

30代後半

35才以上で妊娠、出産している方は少なくありません。ですが、30代後半以降、年々妊娠する確率は下がってくることが知られています。では実際、何才ごろまで自然妊娠は可能なのでしょうか?


浅田先生いわく、「自然妊娠できる限界の年齢は、一般的には42才〜43才」だそうです。


また、昔は40代〜50代でも、自然妊娠をしていた例は珍しくありませんでしたが、現在は高齢での妊娠は昔に比べて難しくなっている、とも指摘しています。


昔の女性のほうが高齢でも妊娠、出産をしていました。明治や大正時代、昭和初期には、1人の女性が10人くらい子どもを産むことがありました。昭和元年では、45才以上で出産する人が約1%いた、というデータもあります。その理由は、若いころから妊娠をしていたから。妊娠中・授乳中は月経がストップして、排卵が起きないようにホルモンが働きます。その間、卵巣はおやすみすることができるわけです。(略)そのために卵巣の機能が保たれやすく、高齢での自然妊娠も可能だったのではないか、と考えられます。晩婚化・晩産化の現代日本では、女性が一生に経験する月経は、昔の女性の10倍。それだけ卵巣に負担をかけているのです。(P.73)


現代でも、芸能人が50代で妊娠した、海外では60代の女性が出産した、というニュースを目にすることがあるため、ともすると、「閉経するまでは可能性はあるのだ」と錯覚しがちです。しかし、実際には、昔の人が高齢で自然出産していたのは若いころから妊娠し卵巣機能が保たれていたことが原因であり、現代人の場合は43才以降での自然妊娠はかなりのレアケースなのです。


さいごに。不妊治療で消耗してしまわないために、「妊娠と年齢の関係」を冷静に把握しておこう

女性たち

若返りの薬がないのと同じで、卵子を若返らせる薬も今のところ開発されていません。そのため、妊娠できる確率と実年齢との間には、はっきりした相関関係があります。生殖補助医療(ART)で妊娠・出産をするために必要な卵子の数は、30代前半なら12個程度ですが、40 代前半になると90個程度必要になります。


こういったことからも、子どもがほしいと思うなら、年齢を考慮し、適切な年齢時に妊活を開始するのが理想的なことは明らかです。


しかし、様々な事情から高齢出産になる人は珍しくありません。自然妊娠が難しい場合は、不妊治療に取り組むことになります。不妊治療はいまや珍しいことではなく、「5.5組に1組」が不妊治療に取り組んだ経験があるといいます。


不妊治療の医療技術も向上してきていますから、「高齢になってしまったから」といって必ずしも出産を諦める必要はありません。しかし、不妊治療に取り組むならば、年齢と妊娠率、年齢とリスクの関係からも目を逸らさない覚悟が必要です。不妊治療は、「○才になれば終わり」とは決まっていません。「40代後半でも産んでいる人がいる」「50代でもいる」という情報ばかりに目を向け、統計から目を背けてしまった結果、可能性の低い治療を続け、高額なお金と時間を不妊治療に注ぎ込んでしまい、老後の資金がなくなったうえ、精神的・肉体的にも消耗してしまう、といったケースも考えられます。


不妊治療をすると決意したら、年齢と妊娠率やリスクを冷静に判断し、また、将来のプランや予算に加えて「いつまでトライするか」も考慮しておいた方がよいでしょう。


今回ご紹介した本

『女の子が知っておきたい卵子のハナシ』

著者:浅田レディースクリニック理事長 浅田義正

出版社:主婦の友社


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  • 今来 今 (フリーライター)

    神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。

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