
避妊目的のピル使用、20代30代女性の約半数が肯定的に考えている
- 更新日:2020/09/10
- 公開日:2020/09/10
本来、避妊目的というイメージが強いピルですが、生理痛をやわらげたり肌荒れを改善したり、期待できるメリットがたくさんあります。今回ご紹介するのは株式会社ダイセルが実施したピルなどの女性ホルモンを含む薬の使用についての調査結果。年代によってピルへの考え方に違いが見られたようで……?
避妊目的のピル使用、20代、30代の約4~5割が肯定的

女性ホルモンを含む薬(ピル)について「避妊目的のために使用すべきである」という質問に対し、20代、30代では「強くそう思う」、「そう思う」の回答合計がそれぞれ45.7%、49.1%という結果に。一方、50代は28.7%、60代は18.3%と年代が上がるにつれて低い数値にとどまりました。
若年層であるほど避妊目的での使用に抵抗がないことがわかります。60代にいたっては、「思わない」、「全く思わない」の回答合計が26.1%と、否定的な意見が肯定的な意見を7.8ポイント上回りました。
婦人科利用に抵抗感を持つ人は約6割

続いて「婦人科を利用することについて、抵抗感がありますか?」という質問に対しての回答は、「非常にある」が22.8%、「ややある」が43.1%、「あまりない」が24.2%、「全くない」が9.9%という結果に。婦人科利用に抵抗感を持つ人は約6割存在するようです。
婦人科利用の抵抗感、20代、30代は他年代より低いながらも5割を超える

「婦人科を利用することについて、抵抗感がありますか?」という質問への年代ごとの回答は、20代、30代は「非常にある」「ややある」が、「あまりない」「全くない」を多少上回るものの、40代以上の他の年代と比べると、「あまりない」「全くない」の合計が10ポイント以上高く、抵抗感を持つ人と持たない人の差がごくわずかであることがわかります。
一方、年齢層が上がるにしたがって、「非常にある」「ややある」の割合が「あまりない」「全くない」を大幅に上回りました。この結果、若年層であるほど、婦人科を利用することへの抵抗感は相対的に低いことがわかります。
しかしながら、20代、30代でも婦人科を利用することに抵抗がある割合(「非常にある」「ややある」の合計)は、20代で55%、30代で54%といずれも5割を超えています。日本は「ピル後進国」とされますが、海外では、低用量ピルだけでなく、緊急避妊薬(アフターピル)を含めて処方箋がなくても薬局で購入できる国が増えています。日本では、どちらも産婦人科の受診が必須ですが、昨今、オンライン診療による低用量ピルの処方への需要や、緊急避妊薬(アフターピル)の市販化への需要が増えている背景には、昨今の新型コロナウイルスによる外出自粛の影響に加え、本調査が示すような女性の婦人科利用への抵抗感の高さも一因であると考えられます。なお、回答を居住地別に分析したところ地域差は認められなかったことから、日本における全国的な意識であると推測されます。
コロナの影響で緊急避妊薬をオンライン診療により提供するという動きもありましたが、前述したように世界的に見ると日本はまだまだピル後進国。緊急避妊薬などは特にそうですが、必要な人が必要な時に手に入りやすいような世の中に日本もなっていくと良いですよね。
【参考】
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