人生崖っぷち母ちゃん

体外受精で出産したことを子どもに伝えますか?

  • 更新日:2020/07/06

こんにちは、赤星ポテ子です。度重なる体外受精を経て、7年前に一人息子を授かりました。


「妊活」という言葉をメディアで見かけるようになり、ひと昔に比べ「不妊治療で子どもを授かった」話を周囲に語りやすくなったように思います。


息子はいろいろなことに興味を持つ年齢に差し掛かり、自分の出生にも疑問を持つようになりました。

それ自体はとても良いことですが、自然妊娠とは異なります。


体外受精で授かった事実を、本人が受け止められるか不安に思い、伝えるタイミングはまだ先のことと考えていました。

また、不妊症について理解するには難しい年齢でもあるため、説明するにはハードルが高いと感じていました。


▼赤星ポテ子さんの不妊治療コラム

・二人目ができずに悩んでいる私が救われた言葉

・「不妊の悩み」どこに相談するのがベスト?

・二人目不妊の私が息子に「兄弟欲しい!」と言われた


体外受精で生まれる子どもは18人に1人

体外受精で出産したことを子どもに伝えますか?

2016年の体外受精による出生児数は5.4万人、出生数に対する体外受精出生児数の割合は5.5%。18人に1人が体外受精によって生まれた子どもになります。(※資料1)

学校のクラスに1人~2人が体外受精で生まれた子どもということになります。


私が不妊治療をはじめた10年前と比べると約2倍の割合を占め、増加の一途をたどっています。2009年当時の体外受精出生児数は2.7万人、全体出生数の2.5%(40人に1人の割合)でした。(※資料2)


※資料1

平成29年2017医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況

体外受精実施件数及び体外受精出生児数 公益社団法人日本産科婦人科学会ホームページ。

出生数 厚生労働省政策統括官付参事官付人口動態・保健社会統計室「人口動態統計」

出生数に対する体外受精出生児の割合は、上記資料より厚生労働省政策統括官付政策評価官室作成。


※資料2

厚生労働省:[不妊治療をめぐる現状]体外受精による出生児数の推移


子どもに伝える?伝えない?

妊娠適齢期の私たち世代の間では、体外受精は妊活の一つの方法として広く受け入れられている一方で、医療の力を借りて授かった子どもに偏見を持つ人が私たち親世代にも一部存在します。


出生の経緯は本人に伝えた方が良いと私個人は思っています

子どもが小さい時から事実を伝えることで、違和感なく自分の物語として早い段階で受け入れられると考えているからです。


日本人だけじゃない「不妊治療の告知」で悩む親たち

「子どもへの不妊治療の告知」について、大変興味深い記事を見つけました。


―「妊娠しやすいカラダづくり」より抜粋

イギリスのロンドン大学の小児科研究グループが、体外受精・顕微授精で産んだ5歳~6歳の子供を持つ181組の親を対象に実施したもので、結果、ほとんどの親は、妊娠の経緯を子供に「話すつもりである」、または、「既に話していた」と答えています。(※資料3)


「話すつもりはない」 は、ごく少数(イギリス)

―まだ決めていないと答えたのは、母親で16%、父親では21%で、話すつもりはないと答えたのは、少数の父親で、母親にはいなかったようです。(※資料3)


※資料3


話すつもりである親も、いつ、どのように話しを切り出したらよいか悩んでいる

研究結果では「話すつもりである」と答えた親も、「いつ」「どのように」話を切り出せばよいか悩んでいることが研究でわかりました。


親が説明しやすく、子どもが理解しやすい方法とは

イギリスでも日本と同じ様に、子どもにとって理解しやすい「不妊治療の告知」の方法・手段に親たちは悩んでいることがわかりました。


この実験を行った研究グループは、不妊治療の子どもへの影響が解明されていないことも多いため、子どもには生まれた経緯を話すことを推奨しています。

とはいえ、イギリスにおいても、不妊治療を経て出産をした親や子ども達への精神面でのサポートが十分に整っていない状況を感じ取れました。


絵本は有効な手段の一つ

子どもにとって多様な生き方や考えを学べる絵本は、自分の特性を受け入れる有効な手段です。

また親にとっても妊娠から出産までの過程を子どもに分かりやすく伝えられるメリットがあります。


体外受精を子どもに伝える、オススメの絵本

医療の力を借りた女の子が主人公の絵本「ふたりの宝物」。

“ 不妊治療で生まれた子どもは医療の力を借りただけで、自然に生まれたお友達や兄弟と愛情もカラダも何も変わらないことを理解してもらうために制作しました。”

― 浅田レディースクリニック・浅田理事長(引用表記)


絵本の読み聞かせを通じて子どもに愛情を伝える手段の一つとして、ぜひお子さんと一緒に読んでみてください。


※2020年4月23日より6月30日までの期間限定で、全文をWebにて無料公開中です。


体外受精で生まれた、うちの子の場合

7歳になったばかりですが、すでにいろいろなことを知っています。


●ママは不妊症だから、僕には兄弟ができない。

●体外受精で僕は生まれた。

●ママは卵子、パパは精子を持っている。

●ママは他のママと比べて卵の数が少ない。


理解できる範囲で息子が興味を持つ内容を、その都度話してきました。

兄弟が欲しいのに自分には出来ないことも、5歳までに自分の置かれている状況で理解していました。


昆虫や恐竜の豆知識を話すのと同じ流れで、他所で話してしまわないか心配になることもありますが、息子は自分の出生について自然なこととして受け入れてくれています。


現状は早い段階で話してよかったと私は思っています。


今後、本人がそのことで悩むことがあればしっかりとフォローしていきたいと思います。



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#1『ポチャッと小太り赤星ポテ子です』


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#35『いつかパパになりたいアナタへ 「精子」の不都合な真実』


#36『「不妊の悩み」どこに相談するのがベスト?』


#37『アナタはいくつ知っている? 妊活をオブラートに表現する「妊活隠しことば」』


#38『不妊治療を始める前に知っておきたい、治療法によって異なる通院回数!』


#39『不妊治療との両立、もしかしたら無理ゲーじゃないかも?』



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  • 赤星ポテ子 (イラストレーター&漫画家)

    武蔵野美術大学卒。不妊治療を経て一児の母に。いつか息子と海外移住できることを夢みている。 著者「ベビ待ちバイブル」「子どもにちゃんと伝わるお金の「しつけ」」(共著)など

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