ひざ痛の悩み

ひざ痛の悩みは国内約3000万人!特に女性は要注意。

  • 更新日:2020/03/15

 女性に多いひざの痛み。特に、更年期からの女性に増えてきます。ひざの痛みの多くは、変形性ひざ関節症。初期の段階で治療して、それ以上、進行しないようにくい止めることがとても重要と言われています。その予防と対策をお伝えします。


ひざのこわばり、違和感、痛みは初期の「変形性ひざ関節症」

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 ひざの痛みを感じる女性のほとんどは、変形性ひざ関節症です。ひざのこわばり、違和感、痛みの症状は、一気に現れず、何年にもわたり、少しずつ症状が重くなっていきます。


 一度すり減ったひざの軟骨は、残念ながら元には戻りません。初期の段階で治療を始め、病気の進行を食い止めることが大切です。


 ひざのこわばりや違和感、痛みに思い当たる人は、すでに初期の変形性ひざ関節症の可能性があります。医療機関を早めに受診してください。


女性に多い「変形性ひざ関節症」とは?

変形性ひざ関節症

 正常なひざ関節の骨の端は、関節軟骨で覆われていてクッションの役割を果たしています。「変形性ひざ関節症」は、関節のクッションである軟骨が加齢や筋肉量の低下などですり減って、関節頭と関節窩部が直接ぶつかることで、炎症や痛みが生じる病気です。


 変形性ひざ関節症の初期は、ひざに違和感を覚える程度。中期は、ひざが伸びきらず、少し休めば痛みが和らぐ程度です。

 ところが末期には、軟骨が弾力を失い、ひざの骨同士が直接ぶつかり、痛みがひどく歩行が困難になります。


 加齢に伴って発症しやすく、男性より女性に多い病気です。

 初期では、痛みがあっても少し休めば和らぐため、つい放置してしまい、悪化させてしまいかねません。違和感に気づいた段階で、早めのケアが大切です。


「変形性ひざ関節症」の原因を取り除くことは可能

変形性ひざ関節症

 変形性ひざ関節症の原因は、加齢、筋肉の衰え、肥満、O脚・X脚、ひざ関節の損傷などです。

 たとえ、これらの原因があっても正しくメンテナンスをしていけば、予防や改善が可能です。さらに、半月板損傷や靭帯損傷があると、変形性ひざ関節症になりやすいと言われています。


 以前は、「O脚やX脚は、体質だから治らない」と考えられてきましたが、最近では運動療法や治療法で改善可能となっています。


 メンテナンスをしっかりしていれば、診断時のMRI画像で中期や末期の状態であっても、痛みもなく、運動ができている人もいます。


 逆に、ひざ痛が慢性になっている人の中には、骨の炎症や変形がなくても、過去の痛み記憶が恐怖回避の思考となって、「痛い!」と脳が感じてしまう心因性の痛みの人もいると言われています。


 痛みや違和感があるからと過度に安静にしていると、運動不足⇒筋力低下⇒活動性の低下⇒関節の負担増加につながります。そのことが、さらに痛みの増加を生むという“負のスパイラル”に陥ります。


初期ならば、薬と運動で治せます

ひざの治療

 変形性ひざ関節症の初期段階で、病院で行う治療の基本は、まず運動や薬で症状を緩和させる保存療法です。


 薬物療法は、ひざが腫れているときや変形の少ない初期では、外用薬、内服薬、座薬、注射薬などで炎症と痛みを抑えます。


 注射は、ひざの関節内にヒアルロン酸を注射します。ヒアルロン酸は、もともとひざの関節液に多く含まれており、関節の滑りを滑らかにしたり、関節の衝撃を和らげたりする役割があり、変形性ひざ関節症はこのヒアルロン酸が少なくなると言われています。


 これら保存療法を2〜3ヵ月続けて効果がなく、ひざの痛みや変形が悪化している場合は手術療法の選択になります。

 そうなる前に、痛みを抑える薬物療法とともに、運動療法を継続することが大事です。


痛くても動くことが大事! 運動を継続しなけいと、リスク高に!

ウォーキング

 痛みで脚を動かさなくなると、ひざ周りの筋力が落ちて、関節の安定性が悪くなり、ますますひざに負担がかかって、痛みが強くなりがちです。

 重要なのは、急性期を過ぎたら、痛くても動くこと。動けば、痛くなくなります。


 運動は、変形性ひざ関節症の原因でもある肥満予防にも役立ちます。人が歩くときには体重の2〜3倍、階段の上り下りには6〜7倍もの負荷がひざにかかり軟骨をすり減らします。


 肥満は、ひざ関節への負担を高めるだけでなく、軟骨や骨、腱の分解を進め、スカスカにします。体重コントロールは、食事だけで行うと、筋肉を減らすことになります。運動しながら体重コントロールと筋力づくりを行うことが大切です。


 運動は、ウォーキングや簡単な筋トレ、ストレッチなどを行います。運動習慣のない人は、まずはウォーキングから始めましょう。

 筋トレは、最初は大腿四頭筋を鍛えるスクワットがいいでしょう。日常的に自転車に乗ることもすすめられています。

 筋力の維持は、骨のためにも、内臓、目、脳のためにも、いいことがわかっています。正しい運動習慣を身につけましょう。早く気づいて始めた人が有利!



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  • 増田 美加 (女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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