婦人科

更年期症状で受診したら、婦人科ではどんな検査をする?

  • 更新日:2020/03/08

 つらい不調があって、「これって更年期かしら?」と感じたら、どうしますか? 更年期の不調や更年期障害は、治療で改善できます。ぜひ、婦人科を受診してみましょう。また、自分では更年期だからと思っていても、隠れた病気があるかもしれません。更年期世代はかかりやすい病気が増えてくる年代でもあります。自己判断せず、一度、婦人科を受診して、更年期かどうか診断してもらいませんか?


更年期による症状かどうか判断するには?

問診

 更年期による症状かどうかを、婦人科では、問診、内診、いくつかの検査を組み合わせて総合的に診断します。

 この時期は、さまざまな形で現れる症状が、更年期によるものなのか、あるいはほかの病気によるものなのか、判断することがとても大事です。


 基礎体温をつけている人は、受診のときに、持っていくと良いでしょう。排卵の有無や生理(月経)の変化の様子がわかって、診断をする参考になります。


 診察は、問診表の記入からスタートします。どのような症状に悩んでいるか、生理(月経)の様子などが中心です。

 特に、最終生理(月経)日などは、とっさに出てこないこともあるので、事前にメモを作って用意していくと良いでしょう。


 これまでかかった病気や現在かかっている病気、家族の病歴等についても聞かれます。


 また、更年期の症状や現在の心理状態の自己チェック、食事や運動などの生活習慣のチェックの記入を促される病院も多くあります。


のぼせ、多汗、不眠、イライラ…などのつらい症状があったら

多汗

 このような問診で、たとえば、のぼせ、多汗、不眠、めまい、イライラ、落ち込みなどの症状が、ここ2~3か月の間に起こって、それがつらい症状であれば、医師は更年期症状を疑います。


 そして、まだ生理(月経)がある人の場合は、ホルモンの状態を調べるための血中ホルモンの検査をします。


 そして、初診のこのときに受けた血液検査の結果が出るのは、2~3週間後。その再診のときに、各検査の結果を見て、「更年期による不調」、あるいは「更年期障害」という診断がつくでしょう。


ホルモン剤を使ってみて、症状が改善されるか様子をみることも

内診

 すでに閉経を迎えている人は、エストロゲンの分泌が低下していることは、明らかなので、一般的には血中ホルモン検査は行いません。

 閉経を迎えていて、更年期と思える症状がつらい場合は、初診のときに女性ホルモン剤を処方され、使ってみて様子を見ることもよくあります。

 女性ホルモン剤を使って、これまで悩んでいた症状が改善されたり、解消されたりすれば、更年期が原因で起こっていたものだとわかります。


 問診の後に行うのは、内診です。「内診は、苦手ー」と、婦人科受診をいやがる人もいますが、必ず受けたい検査です。

 婦人科の手術で子宮や卵巣の摘出をした人も、内診は大事です。


 内診時に行う経腟超音波検査では、腟の様子、子宮の様子や子宮内膜の厚さ、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫などの有無も見ることができます。また、子宮頸がん検診を2年以内に行っていない人は、一緒に子宮頸がんの検査を行うこともできます。


更年期の婦人科受診で行われる検査

更年期の婦人科受診で行われる検査

 更年期の不調で、婦人科を受診したときに行われる検査をまとめました。


「経腟超音波検査」

 子宮の大きさや卵巣の位置、大きさ、子宮筋腫や子宮内膜症の有無、卵巣の腫瘍の有無などを確認するために、超音波を発信するプローブ(探触子)を膣の入り口に挿入して、その反射によって得られた画像をモニターで見ます。とても情報量が多く、痛みもないので、行うとよい検査です。


「血液検査」

 更年期の不調で行う血液検査では、ホルモン量やコレステロール値など、体のさまざまな変化の情報をキャッチするために行います。診断の目的によって異なりますが、おおよそ次のようなことをチェックします。

・女性ホルモン量の測定

・甲状腺ホルモンのチェック

・生活習慣病のチェック


「細胞診」

 子宮頸がんの検査は、細胞診といいます。多くの医療機関では、子宮頸がん検診を2年以内に受けていない場合には、初診の時に内診と一緒に、子宮頸がんの検査を行ってくれます。


 また、子宮体がんの検査は、経腟超音波検査で子宮内膜が厚くなっている人、HRT(ホルモン補充療法)を希望する人は、受けておきたい検査のひとつです。40代から特に子宮体がんが増えてくるので、チェックしておいてよい検査です。

 子宮体がん検査は、子宮内に細い器具を入れて、子宮内膜の細胞をとって調べます。痛みがあり、少量の出血を伴うこともよくあります。


「骨量の測定」

 自治体の成人検診として行っているところもあります。エストロゲンの低下とともに、骨量もどんどん減り始めます。特に若いときにダイエットをしていた人は、骨量が低下している可能性があります。

 更年期以降は、受けたい検査です。HRT(ホルモン補充療法)を受けるときにも行う検査です。骨量の測定には、いろいろな方法があり、測定する骨の部位や検査の精度も検査法によって異なります。


・デキサ(DXA)法

骨粗鬆症が最も早く現れやすい腰椎などを測定できる制度の高い検査です。

・MD 法

手の骨をX線で撮影し、画像の濃淡の差で測定する方法です。診療所などで簡単に測定できるので、精度は低いものの、普及率の高い検査方法です。

・超音波測定法

かかとの骨に超音波をあてて測定する検査。X線を使わないため、妊娠中でも行えます。


「乳がんのマンモグラフィー検査」

 婦人科では行えないところが多いものの、特にHRT(ホルモン補充療法)を行う人は、定期的に行うべき検査です。乳腺外科クリニックで行います。



▼バックナンバー

・更年期になると“太る!”をくつがえす方法はあります!


・不眠、寝つきが悪い、眠りが浅い…更年期によく起こる不眠障害をどう乗り越える?


・意味もなくイライラして人にあたる。逆に、落ち込んで気分がふさぐ…。両方とも更年期の心の症状です


・薄毛、抜け毛、髪のコシがない、爪が割れやすいのも更年期のせい?


・ピーンと張っていた肌がいつのまにか…年々気になる、たるみ、シワ、シミ、くすみにどう対抗する?!


  • 増田 美加 (女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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