体重

更年期になると“太る!”をくつがえす方法はあります!

  • 更新日:2020/02/23

 「更年期になって、太りやすくなった」というのは、多くの女性が感じていること。実際に、女性ホルモンが減ることで、肥満予防対策の重要性は、医学的にも言われています。女性ホルモンに守られてきたのは、骨、脳、皮膚、泌尿器、血管、心臓…などたくさんありますが、筋肉もそのひとつ。さらに脂肪をつきにくくするメカニズムも女性ホルモンにはあったのです。更年期以降の脂肪増加をどうすれば? ただ、間違ったダイエットをすると、筋肉を減らして、太りやすい体質にしてしまうことも。更年期以降の正しい肥満対策を知っておきましょう。


そもそも基礎代謝が減ってきます

中年女性

 更年期ころから「急に太り出した!」という女性が増えてきます。最大の原因は、やはり食べ過ぎ。


 じっとしても消費するエネルギーのことを“基礎代謝量”と言いますが、この基礎代謝量は、年齢とともに少なくなります。

 それなのに、若いときと同じだけ食べていれば、エネルギーが供給過剰になって体重増加や肥満を招くのは当たり前です。


 しかも、努力して運動の機会を増やさなければ、若いころと比べて、自然と運動量も減ってきます。筋肉が減り、脂肪が増えやすい体に。だからと言って、間違ったダイエットをしては、益々筋肉が減り、太りやすい体質になります。筋肉は、年々少なくとも1%ずつ減ってしまうのです。


女性ホルモンが減ると内臓脂肪がつきやすくなる

内臓脂肪

 特に、更年期から注意したいのが、内臓の周りにつく“内臓脂肪”です。更年期になっておなかが2段腹、3段腹になってきた、ウェスト周りのお肉がダブついてきたという人は、内臓脂肪がついてきたサインなので用心が必要。


 女性は、若いときは男性に比べて、内臓脂肪はつきにくく、皮下脂肪がつきやすい体質でした。それは、女性ホルモンが守ってくれていたからです。

 更年期になって、女性ホルモンが減少して、女性ホルモンのバリアがなくなると、途端に内臓脂肪もつきやすい体質に変わります。


 内臓脂肪は、生活習慣病の原因になります。体脂肪のうち、この内臓脂肪が多いと、糖尿病、高血圧症、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化などの生活習慣病の原因になることがわかっています。


まずは自分のBMIを知ることから

BMI

 ダイエットの第一歩は、まず自分の適正体重をBMI(Body Mass Index=ボディ・マス・インデックス)などで知ることです。BMIは身長と体重から体格を判定する方法です。


 標準範囲を超えている人は、1ヵ月に1~2㎏程度の減量を目安にして食事と運動の二本柱で上手にダイエットをしていきましょう。

 体脂肪率は、成人女性の場合25%で肥満気味。30%以上が肥満。一見スリムに見えても、骨や筋肉が少なくて、体脂肪が高い人がいます。それでは、将来、骨粗鬆症やロコモティブシンドローム、フレイル、寝たきりへと向かってしまいます。


BMIによる肥満度判定

BMI=体重(㎏)÷(身長×身長(m))

BMI25以上⇒肥満気味

BMI18.5~24.9⇒標準

BMI18.4以下⇒痩せ気味


 日本肥満学会のデータによると、BMI22が最も病気にかかりにくいと言われています。


 また、体脂肪率もしっかりチェックしておきましょう。体重が減っても、体脂肪が減っていないということは、筋肉だけが減ったことになってしまいます。筋肉が減ってしまうと、燃えにくい体になり、脂肪がさらに燃焼しにくくなります。


糖質ダイエットは無意味。バランスよい食事が大事

バランスよい食事が大事

 更年期以前と同じ食事、運動、生活習慣をしていたのでは、基礎代謝が落ち、女性ホルモンが低下しているのですから、太るのは当たり前とも言えます。

 更年期以降の病気予防、健やかな人生のためにも、食事と運動をまずは見直しましょう。


 これを食べれば、これを食べなければ、ではなく、和食の定食風のメニューで炭水化物、タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく、3食に分けて摂ることが当たり前ですが、最も大切。

「バランスよく3食なんて、できない!」と、初めからあきらめるのではなく、なんとか自分なりに工夫しながら、徐々にでもできる方法を見つけていくことも大切です。

 

 極端な糖質ダイエットもNG。糖質だけをカットした食事を続けると、よほど栄養管理をよくしないと、水分と筋肉が減っただけで、脂肪が減らない、ことになってしまいます。一時だけ体重は減っても、筋肉が減ったことで燃えにくい体になり、あとから体脂肪が増えていく結果になりかねません。

 食事はあくまで、バランスよく食べて、筋肉を減らさず、燃えやすい体にすることが大事。

 特に、筋肉のもととなるタンパク質は、更年期以降、年々摂りにくくなってきます。毎食20gを目安(意識しないと摂れません)に、心がけて摂りましょう。


筋トレと有酸素運動で食べても太らない体になれる

ウオーキング

 そのため、運動が大切になります。放っておくと年1%ずつ、特に更年期以降は加速度的に筋肉が減っていきます。ますます、燃えにくい体になって、脂肪が増えていくのです。


 運動は、運動習慣がない人は、まずはウオーキングから。体が慣れてきたら、少しずつスクワットなどの筋トレを行います。


 筋トレをして筋肉がつけば、カロリーの呪縛から離れられます。筋肉があれば、更年期以降、閉経しても、食べても太らない体になります。


 ほかには、便秘、むくみも体重増加につながります。便秘、むくみに悩んでいる人も、バランスよい食事と運動で筋肉をつけることで、改善されます。

 更年期以降の肥満防止には、“筋肉”がキーワードです。



▼バックナンバー

・不眠、寝つきが悪い、眠りが浅い…更年期によく起こる不眠障害をどう乗り越える?


・意味もなくイライラして人にあたる。逆に、落ち込んで気分がふさぐ…。両方とも更年期の心の症状です


・薄毛、抜け毛、髪のコシがない、爪が割れやすいのも更年期のせい?


・ピーンと張っていた肌がいつのまにか…年々気になる、たるみ、シワ、シミ、くすみにどう対抗する?!


・乾燥、かさつき、かゆみ、こんなことなかったのに…。今までと違う更年期の肌対策


  • 増田 美加 (女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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