顔のシミ

顔や手の甲にできる赤いシミ。早期の皮膚がんの可能性があります!

  • 更新日:2020/02/03

 年齢を重ねるとともに増えていく気になるシミ。そのシミのなかでも、赤いシミは特に要注意です。顔や手の甲にできる赤いシミに気づいたら、皮膚科に行きましょう。早期の皮膚がんの可能性があるのです。


こんな症状があったら日光角化症(早期皮膚がん)の可能性が…

チェック

 顔や手の甲にできる赤いシミは、最初、見た目にはあまり目立ちません。しかし、実は「日光角化症(皮膚がんの初期)」の可能性があると言われています。

 特に、湿疹のように赤くてカサカサしていて、湿疹の薬をつけても変化がなく、消えなければ、日光角化症の可能性が高いです。


 次にあげる症状リストは、日光角化症の特徴を表しています。気づいたら、皮膚科をすぐに受診しましょう。

o湿疹のように赤くてカサカサしている

o痛み、かゆみなどはない

o湿疹の薬をつけても治らない

o体にはなく、顔や手の甲だけにある

o触ると表面がザラザラする

oかさぶたがついている

oかさぶたを取ると出血する


赤いシミの種類はおもに3つ。原因と特徴が異なります

医師の診察

 気になる早期皮膚がんである日光角化症の原因は、屋外スポーツ、農業や漁業の職業など紫外線に多く当たっている人に発生しやすい病気です。


 高齢になるほど、その頻度は増し、紫外線で赤く(サンバーン)なりやすく、肌が黒く(サンタン)なりにくい色白の人に起こりやすいと言われています。18歳までに紫外線対策をきちんと行っていたかどうかも、発症に影響します。


 日光角化症以外に、ほかに赤いシミで考えられる病気は、「毛細血管拡張症」、「脂漏性角化症」です。両方とも良性のシミで、気にならなければ治療の必要はありません。


 いずれも加齢で起こりやすくなります。

 毛細血管拡張症は、急激な温度差による寒冷刺激、アルコールや刺激物などによる血管拡張が原因です。脂漏性角化症は、若いころニキビができやすくオイリー肌の人に起こりやすい傾向にあります。


赤いシミの3つの病気を整理します

女医

「毛細血管拡張症」

 加齢によって、毛細血管の収縮機能が悪くなって、血管が拡張したままになり、血流量が増加すると、逆に血液の流れが滞ります。

 そこに、血液がたまり、透けて赤く見える状態を「毛細血管拡張症」と言います。毛細血管拡張症は、真皮内の毛細血管が拡張し、特に、頬や鼻などに症状が現れやすいのが特徴です。

 

 また、同様に毛細血管の拡張によって、中央部が赤く盛り上がり、ここから毛細血管がクモの足のように放射状に伸びているものを「クモ状血管腫」と言います。クモ状血管腫は、中央からクモ状に毛細血管が広がり、指で圧迫すると消えますが、離すと戻るのが特徴です。


「脂漏性角化症」

 皮膚の良性腫瘍のひとつで、老人性イボとも言われています。これ自体は、加齢変化で治療の必要はありませんが、炎症を伴うと赤く見えて、かさぶたになることもあります。

 顔、頭、全身のどこにでもでき、色は、普通の皮膚の色や、赤みを伴うもの、茶褐色などさまざまです。

 形は、平らなものから、隆起するものまでさまざまあり、なかにはかゆみを伴うこともあります。

 イボは、初めは1~2㎜ですが、放っておくと大きくなります。


「日光角化症」

 日光角化症は、皮膚がん(悪性)のごく早期の病変です。悪性腫瘍の初期状態に、血管の変化を伴うため、赤いシミのように見えます。

 日光(紫外線)を浴び続けてきたことによって発症する悪性の皮膚疾患です。

 

 顔、頭部、手の甲に多く発症し、最初は、大きさ1~2㎝ほどの範囲で、赤くまだら状のシミや湿疹のように見え、表面にカサカサとした角質などを伴います。自然に治ることはなく、年単位で徐々に隆起し、かさぶたなどを伴うようになります。


3種類の赤いシミは、日ごろからの紫外線対策が重要です

日焼け止め

毛細血管拡張症、脂漏性角化症、日光角化症ともに、一度できてしまったものは自然には治りません。3種類の赤いシミの治療は、いずれも皮膚科を受診してください。


 予防的ケアとして、紫外線対策(UVケア)は重要。日ごろからUVAとUVBをカットする日焼け止めを使うことは予防になります。


 毛細血管拡張症と脂漏性角化症は、気にならなければ治療の必要はありませんが、皮膚科では、毛細血管拡張症が隆起して大きくなったら、レーザー治療か手術での切除で治療可能です。


 脂漏性角化症は、ステロイドの塗り薬と液体窒素による凍結、あるいは手術で治療します。

 いずれにしても、日光角化症との見極めが重要ですから、赤いシミが見られたら、皮膚科をまずは受診しましょう。


日光角化症の見つけかたは?

ダーモスコピー

 心配な日光角化症の診断は、皮膚科医がダーモスコピーという拡大ルーペを使った検査機器で見れば、ほぼわかります。


 ダーモスコピー検査は、肉眼や通常のルーペでは観察できない、皮膚の内部の色素分布や色合いを観察できます。

機器を直接、肌に接触させて、10倍~30倍に拡大し、画面に映し出して診ます。日光角化症は、赤いシミがイチゴ状に、プツプツとまだらに見えるのが特徴。


 ダーモスコピーで、皮膚がんの可能性が認められれば、組織をとって組織診を行います。


日光角化症は液体窒素や塗り薬で保険治療が可能になっています

医師と患者

 日光角化症の治療は、クリームなどの塗り薬と液体窒素による凍結、またはメスで切除するといった外科的治療の大きくふたつがおもに行われています。


 日光角化症の治療は、塗り薬としてイミキモド(ベルセナクリーム)が2011年、健康保険適用になっています。

1日1回 週3回、自分で患部に直接塗ります。塗布後、赤み、かさぶた、乾燥、皮膚がフケのように剥がれるなどの副反応が起こりますが、3~4週間我慢して使うことが大切と言われています。

 また、3個程度までの小さな日光角化症は、液体窒素による凍結療法(健康保険可)も可能です。


 日光角化症は、皮膚がんの始まりで、がんが表皮内にとどまった状態。この段階なら治すことが可能です。

 けれども、進行して表皮の基底膜を破ってしまうと扁平上皮がんとなり、治療が大変になります。日光角化症のうちに、早期発見、治療することが重要です。



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  • 増田 美加 (女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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