ドライマウス

口が乾く、舌が痛い…、ドライマウスは更年期から急増!シェーグレンとの見極めが大事

  • 更新日:2019/12/01

 唾液が出にくく、口が乾いて、食事の味がわからない…。口の中がベタついて話しづらいということはありませんか? 口内炎ができやすかったり、唾液が少ないので口の中を傷つけてしまったり…。ドライマウスは更年期に起こりやすい症状です。痛くて食事も、話もしにくいですね。口臭が気になったり、急に虫歯が増えたりする人も。また更年期障害ではなく、シェーグレン症候群との見極めも大事になります。ドライマウスを感じたときの対処法のポイントをお伝えします。


更年期から急増するドライマウス。口臭や虫歯が増えることも

口臭や虫歯

 口の中はいつも唾液が出て潤っています。その唾液の分泌量が減少して、口が渇いてしまう状態がドライマウスです。

 舌や歯茎、頬の内側の粘膜は、唾液によって保護されています。口の中が渇くと、歯と舌や口の中の粘膜がこすれて、小さな傷がたくさんできてしまい、ヒリヒリ痛くなってきます。


 また、唾液が少ないために、食べ物が飲み込みにくくなったり、口がまわらず、発音がしにくくなったりします。

 食べ物の味は、味の成分が唾液に溶けて、初めて感じられるものです。唾液が少ないと食べ物の味もわかりづらくなり、何を食べても美味しくないと感じてしまうのです。

 

 ほかにもドライマウスは、日常生活の中でさまざまな支障が生じてきます。唾液には、口の中の抗菌作用、自浄作用があります。ですからドライマウスになると、口臭がひどくなったり、虫歯や歯周病にもかかりやすくなります。


 唾液は年齢とともに分泌量や質が低下してきます。特に更年期からは女性ホルモンの分泌が低下することによって、唾液の量と質ともに減り、口の中が渇いてきます。

 ドライマウスは更年期以降の女性に多く、閉経後の50歳以上になるとさらに急増します。


いつまでも悩まず、気になったら専門外来でチェックを

専門外来

 ドライマウスは、日本ではまだ認知度が低いのが現状です。そのために内科や歯科などを受診しても、「もう年だから」などと言われて、不快な症状に悩み続ける人が少なくありません。


 しかし、症状がひどければ、歯科口腔外科や歯科のドライマウス専門外来を受診して相談しましょう。まだまだ数は少ないですが、大学病院や総合病院の一部にできつつあります。

 最近は、歯科の口腔外科にドライマウスの専門外来である口腔乾燥外来を設ける病院が出てきました。また、歯科でもドライマウス女性専用外来があるクリニックもあります。


 我慢することはありません。インターネットなどで検索して、こうしたドライマウスの専門外来を受診すると良いでしょう。


更年期のドライマウスでなく、こんな病気が原因のことも

食事

注意したいのは、糖尿病、甲状腺機能の病気、シェ―グレン症候群などが背景にある場合もあります。


 降圧剤や向精神薬など、薬の副作用で口の中が渇いたり、がんの放射線治療によって唾液腺が破壊されて、ドライマウスが起こることがあります。

 ドライマウスが気になるときは、受診して、隠れた病気がないかをチェックしてもらいましょう。

 また、ストレスの多い不規則な生活、よく噛まない食生活などの影響で、唾液の分泌量が減ってくることもあります。


ドライマウスの治療としては…

ガム

 病気が原因でドライマウスが起こっている場合は、まずその病気を治療することが先決。


 特に背後に病気がなく、ドライマウスだけなら、その治療法としては、口の乾燥や痛み、口内炎に対しては、口の中の粘膜を修復する働きのあるうがい薬や唾液に近い成分を配合した保湿ジェルや保湿スプレーを使って口にうるおいを与える治療が行われています。


 唾液の分泌量が極端に減るシェーグレン症候群の場合は、内服薬を処方してもらい、唾液の分泌量を増やす治療もあります。

 なおガムを噛むことは、唾液の分泌を促します。口の中の乾燥が気になる人は、シュガーレスのガムなどを上手に使うと良いでしょう。


唾液を出すためによく噛むことが大事

ティータイム

  ストレスで緊張する場面では、唾液の分泌が低下することがわかっています。お茶の時間やバスタイムなど、自分でリラックスしてホッとできる時間をつくりましょう。心を鎮めるジャスミンティーなどのハーブティーもオススメです。


 また、禁煙は絶対必要。タバコに含まれるニコチンは、口の中の粘膜を荒らし、ドライマウスによる歯周病を悪化させる原因になります。


 水分のないパサパサしたものが食べにくいからと、噛まないで済むお粥やとろみのあるものばかり食べていると、ますます唾液が出にくくなります。噛むことは、口腔内のためにも脳のためにも大切。栄養の偏りも心配です。


 少量ずつでいいので、いろいろな食品をゆっくり噛んで食べるようにしましょう。また野菜など硬めにゆでて、よく噛めるように調理を工夫することも大切です。


寝ているときは唾液がほとんど出ない!

眠る女性

 起きているときに比べ、横になって寝ているときは、唾液の分泌が少なくなります。睡眠時以外は、ゴロゴロと横にならず、起き上がることが大事。メリハリのある生活を心がけましょう。

 就寝中は、ほとんど唾液が出ないので、目覚めたときに口の乾燥感が強くなったり、口臭が気になります。専用の保湿ジェルなどを舌に塗って寝ると、楽になります。


 また、冷暖房を使う季節は、室内が乾燥します。ドライマウス、ドライアイにも室内が乾燥しないように、加湿を心がけましょう。


 唾液の量と質が低下しているドライマウスの人は、よく歯を磨いていても虫歯、歯周病になりやすいと言われています。歯科クリニックで、3~4か月に1回程度、定期的に歯石の除去などのプロの口腔ケアを欠かさず、行うようにします。



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  • 増田 美加 (女性医療ジャーナリスト)

    女性誌や女性専門サイトで、女性の医療&健康・美容現場を取材&執筆。2006年に乳がんを経験。検診の啓発、更年期への対策、予防医学の視点より、健康で美しくイキイキと生きるためのエイジングケア講演を行う。

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