プレスリリース大腸劣化

現代女性がやりがちな“あの食生活”が大腸劣化を招く原因に!?

  • 更新日:2019/09/30

 少し前から話題になっている「腸活」。腸内環境が私達の健康に深く関わりがあることをご存知の方は多いと思いますが、「腸活」の具体的な効果や実践方法を正しく理解できていない人はどのくらいいるのでしょうか。

 ということで今回取り上げるのは、「ウエルエイジング総研」が実施した「大腸の健康」についてのレポート。今こそ自分の大腸の健康について考える必要があるかも……!?


忍び寄る「大腸劣化」のリスクとは?

 今「大腸」に注目が集まっている背景として、日本人の大腸がんや潰瘍性大腸炎など、大腸に関わる重篤な病気の増加が挙げられます。日本人の大腸がんの死亡率は50年前に比べて、男性は約8倍、女性は約6倍となり、女性の部位別がん死亡原因の1位、男性では3位となるなど、深刻な状況におかれているのです。


悪性新生物の主な部位別死亡率

ウエルエイジング総研「【大腸レポート Vol.2】なぜ今、 『大腸活』が注目されるのか」


 「大腸劣化」の大きな原因の一つが「食生活」の偏り。現代日本人の日々の食事は知らず知らずのうちに「●●過ぎる」状態になってしまいがちです。多くの人が陥りがちな3つの「●●過ぎ」を挙げてみましょう。


①タンパク質の摂り過ぎ

 筋肉の必要性が説かれ、肉や魚、大豆などの食品以外にも、プロテインドリンクやバーなどを積極的に取る人が増えています。タンパク質は身体を構成するために欠かせない栄養素ですが、過剰な摂取は大腸に棲む悪玉菌のエサの供給源になってしまいます。


②動物性高脂肪の摂り過ぎ

 タンパク質同様、脂肪も悪玉菌のエサの供給源となります。

 同時に、タンパク質や高脂質過多の食事を摂り続けると大腸内の環境がアルカリ性に傾き、善玉菌と呼ばれる腸内細菌が棲みにくい状態になります。


③炭水化物の抜き過ぎ

 ロカボ食と呼ばれ、ダイエットのカテゴリーとしてすっかり定着した低糖質食。ごはんやパンなどの炭水化物抜きダイエットとイコールに語られることも多いのですが、実は「炭水化物=糖質+食物繊維」。炭水化物を抜くということは、食物繊維も減らしてしまう可能性があります。

 近年の日本人の食物繊維不足の大きな原因は、野菜不足だけでなく、海藻類や穀類の摂取量が減ってきたことにも問題があると考えられており、「糖質制限=炭水化物制限」と誤解されたダイエットの結果、腸内環境が乱れ、大腸の機能低下や炎症・疾病の原因となる「大腸劣化」が起こる可能性が指摘されています。


大腸の劣化だけでは済まない、「大腸劣化」の本当のリスク

 「大腸劣化」は、前述の通り大腸の健康に大きなダメージとなります。しかし、健康へのリスクはこれだけに留まりません。大腸と脳の密接な関わりが科学的に立証されて話題になった「脳腸相関」のように、大腸内の環境は全身の健康を大きく左右する可能性があります。


 「大腸劣化」の大きな要因とされるのは、大腸内の「短鎖脂肪酸」の不足です。「短鎖脂肪酸」は、ビフィズス菌や酪酸菌など大腸の有用菌が水溶性食物繊維をエサとして産み出す物質で、「酢酸」「酪酸」「プロピオン酸」などがあります。「短鎖脂肪酸」は「抗炎症作用」や「全身のエネルギー源」になること、さらには「痩せ体質に導く」というエビデンスも発表されており、注目されています。


 さらに「短鎖脂肪酸」が増えることで大腸内の環境が有用菌の好む酸性に傾くため、アルカリ性を好む有害菌が弱り、有用菌が増えやすくなることも大きな役割の一つです。

 「短鎖脂肪酸」は、このように大腸内の環境を整える重要な役割を担うだけでなく、全身の健康に関わる物質と言えます。「短鎖脂肪酸」を産生・活性化するためには、『大腸活』をしてビフィズス菌や酪酸菌などの有用菌と、エサとなる水溶性食物繊維を大腸内に増やすように意識することが大切と言えるでしょう。


世界の研究者も注目する「大腸」の研究報告

プロバイオティクス

 世界中の研究者が関心を寄せている「大腸」。大腸内に生息する腸内細菌やその集合体である腸内フローラの働きについても様々な角度から研究が進められています。


①「トップアスリートが共通して持つ腸内細菌を発見」

 米ハーバード大学の研究者たちが発見したのが、トップアスリートが共通して持つ腸内細菌。この研究によると、2015年のボストンマラソンに出場したトップランナー15人と一般人10人について、レース前後の2週間にわたり腸内細菌を採取して分析したところ、トップアスリートは一般人と比べ、レース直後に「ベイロネラ」と呼ばれる細菌群が増加していることが明らかになりました。

 「ベイロネラ」は筋肉を酷使したときにつくられる乳酸を代謝する働きがあり、マラソン中に体内で発生した乳酸を代謝しようと、トップアスリートの大腸内では一般人と比べて「ベイロネラ」の細菌群が増加した可能性が示唆されました。本研究はアメリカの医学誌「ネイチャーメディシン」で発表され、この細菌をマウスに投与したところ持久力が向上したとして、今後サプリメントなどでの実用化が期待されています。


②「ビフィズス菌が認知症の前段階である、軽度認知障害の認知機能を改善」

 国内でも興味深い研究が進んでいます。2018年3月に認知症を発症する前段階である軽度認知障害の疑いがある人を対象に「ビフィズス菌」の経口摂取による試験が実施され、軽度認知障害と疑われる人の、認知機能を改善する可能性を確認したことを発表しました。

 軽度認知障害と考えられるMMSE(*1)スコア22点から26点に該当する方に、「ビフィズス菌」入りのカプセル(「ビフィズス菌A1」 を100億個含有)を1日2個摂取してもらい、摂取前、8週後、16週後、24週後にMMSEによって認知機能評価を行ったところ、摂取前から摂取16週後、24週後のいずれにおいてもMMSEスコアの上昇が確認でき、ビフィズス菌の継続摂取より軽度認知障害が疑われる高齢者の認知機能改善効果が明らかになりました。


(*1)ミニメンタルステート検査(MMSE)

MMSEは認知機能を評価する聞き取り式質問票。認知症のスクリーニングや診断の補助として広く活用されている。総スコア30点満点にて評価され、得点が低いほど認知機能障害を有する可能性が高いとされている。


③「乳児期における腸内フローラの形成について」

 また、別の研究では、乳児期での腸内フローラ形成やその起源、健康への影響について明らかになっています。近年、乳児期の腸内フローラの形成がその後の健康を左右することが解明され、乳児期に良好な腸内フローラが形成されないと、その後病気にかかりやすくなる可能性があることが報告されています。同試験では腸内フローラ形成に影響を与えるものとして、在胎期間や分娩形態、授乳形態など様々な環境因子による影響を受けることも明らかになりました。



 今回ご紹介した論文だけではなく、世界中で腸内環境と人体の関係、大腸のもつ可能性について、次々と興味深い成果が発表されているそうで、これからも「大腸」に注目が集まる状況は続きそうです。

 将来の健康を維持するためにも、早いうちから食生活の見直しをはかるなどして腸活をしておきたいですね。



参考

ウエルエイジング総研

ウエルエイジング総研「【大腸レポート Vol.2】なぜ今、 『大腸活』が注目されるのか」

  • 女子カレ編集部

    女性のココロとカラダに寄り添うサービス『女子カレ』の編集部。主に「今」お届けしたい情報をお届けします。

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