
ツイッターで話題の「男性向け」妊活バイブルがついに誕生!
- 更新日:2019/07/10
- 公開日:2019/07/10
「妊活を始めたけど、夫は他人事みたいな態度で私に任せっきり」
「妊活本は女性向けのものばかりで、男性が読める本がない」
そんなお悩みを抱えている妊活中・不妊治療中の女性は多いのではないでしょうか?
実際、男性側にも不妊原因があるパターンは不妊原因全体の48%を占めており、決して少ないパーセンテージとはいえません。にもかかわらず、未だに妊活や不妊治療は、「女性側の問題」として語られがちです。
『やさしく正しい妊活大事典』は、そんな現状に一石を投じ、夫婦ふたりで妊娠の仕組みや妊活の基礎知識を学べる画期的な一冊です。本書では、30歳の平凡なサラリーマン「せいじ」が、産婦人科医の「きょうこ先生」に出会い、何も知識のないところから、妊活のいろはを学んでいきます。会話形式で進んでいくため、医学的な知識満載ですが、とても読みやすい一冊でもあります。
今回は本書を参考に、「ふたりで進める妊活」の基礎知識をご紹介していきます。
排卵日予測の次にやるべきことは、「スケジュールの可視化」
出産を意識したカップルが最初に手をつけやすい妊活に「女性が基礎体温をはかり、排卵日を予測し、その日にセックスすること」が挙げられます。
基礎体温をはかる以外の排卵日予測の方法には、「排卵検査薬の使用」があります。排卵検査薬は、自宅でできる尿検査キットのようなもので、排卵の前に放出されるホルモンを検知し、排卵のタイミングを予測することができます。排卵検査薬で陽性反応が出てから40時間以内に排卵が起こると言われているので、陽性反応が出たその日の晩にセックス すると妊娠率が高まる、というわけです。
本書では、基礎体温の計測にプラスして排卵検査薬を使用する、という二重のチェック(本書では、二刀流と表現)が推奨されています。また、排卵日予測ができたらスケジュールの可視化をしておくことも大切だと述べています。
せいじ:排卵日予測について、二刀流の他に「これはやっておいたほうがいい」的なことってありますか?
きょうこ先生:あーありますね。ズバリ、「スケジュールの可視化」です。
せいじ:す、スケジュールの可視化!?
きょうこ先生:実はこれが肝だったりします。せいじさん、せいこさん(引用者注:せいじの妻)の生理周期って知っていますか?
せいじ:し、知らないです…「あ、今生理中なんだな」というのは一緒に住んでいるとわかりますが、周期日数までは知らないです。
きょうこ先生:(略)それを知らずして、妊娠率が高いとされる「排卵直前の数日間」をせいじさんが知る術ってありますか?
せいじ:ないですね…。
きょうこ先生:そうなんです。それを知らないと、‘夫婦の日’に合わせて仕事や飲み会の予定調整などできないですよね。(略)「スケジュールの可視化」というと難しそうに聞こえますが、シンプルです。トイレのドアにカレンダーを掛けてください。
せいじ:シ、シンプルだ……!
(P.83-84)
排卵日を自分では管理していても、夫とは共有できる状態にしていなかった、という方は多いのでは? スケジュールを可視化して共有しておかないと、「せっかくの排卵日なのに夫が飲み会を入れてしまった」などといったイライラが募りがちです。カレンダーをかけるだけの方法ならすぐに取り入れられますから、スケジュールを共有していなかった、という方はぜひ取り入れてみてください。
妊活は、夫婦ふたりでするもの。男女ともに知識をつける必要がある

本書が誕生したきっかけは、著者であるヘルスアンドライツ代表、吉川雄司さんが「#夫の不妊バイブル」でツイッターに男性の不妊に関する情報をシェアしたことでした。無料公開されたPDF資料「夫の不妊バイブル」は1万件以上のダウンロードを達成しました。
「#夫の不妊バイブル」の反響を受け、吉川さんは書籍化に向けて動き出し、書籍化を目標としたクラウドファンディングでは、19時間で163万5千円もの資金が集まったそうです。以上のことから、「男性向けの妊活バイブル」「夫婦で読める妊活の基礎知識が詰まった一冊」が世の中にまだなく、待ち望まれていたことが分かります。
本書では、男女ともに検査を受けることの重要性や、精子の質を高める食材や生活習慣、不妊治療中にかかるお金やメンタルケアの方法まで、「ふたりで」妊活を効率的に進めるための基礎知識が網羅されています。
妊娠は女性ひとりではできません。妊活もひとりで頑張りすぎてしまうと、疲弊してしまいますし、夫婦関係にも亀裂が入ってしまうことになりがちです。効率的に妊活を進めるためにも、夫婦間での信頼関係を築いていくためにも、男女とも知識をつけ、「ふたりで」取り組んでいく姿勢が大切です。
今回ご紹介した本
『やさしく正しい妊活大事典』
著者:吉川雄司(ヘルスアンドライツ代表)
監修者:月花瑶子(産婦人科専門医)
出版社:プレジデント社
【バックナンバー】女性を幸せにする本
・ハイリスク妊娠は誰にでも起こる?経験者が伝えたい5つのこと・「不平等・差別・蔑視にうんざりしている女子」が声をあげる方法とは?
・「結局、何が言いたいの?」と言われなくなる「伝える力」を磨く方法
・買いたいものがたくさんある。お金があればもっと幸せ?
・デートDVを予防する「シングル単位思考」とは?

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今来 今
(フリーライター)
神戸出身。編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、映画評・書評・ルポなどを連載中。
twitter@imakitakon
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