
なぜか「女子度」診断に使われる、美容とセックスと女の価値の関係を考える
- 更新日:2019/11/24
- 公開日:2019/11/24
仕事ばかりしているとオス化してヒゲが生えてくる!
セックスをしないと女として枯れてしまい、色気がなくなる!!
恋すると心と体がうるおい、女性ホルモンが出てつやつやキレイになれる!!!
圧がすごい。
雑誌の裏にある「これで自分もモテモテに!」という札束入りの浴槽で女性の肩を抱き寄せる広告並みに、何でも叶えてくれる物質としてしばしば登場する「恋愛とセックスでキレイになる」という標語が今回のテーマです。
セックスでキレイになるなんて嘘だ!

某雑誌にケンカを売るようなタイトルですが、私は心の底から思っています。先日の記事で「乾いている女」と言われる問題について記載しましたが、この概念と強く結びついているのと言えるのが「セックスでキレイになる」問題です。
もう少しキレイな言い方をすれば「恋する女はキレイさ(郷ひろみ)」ということですが、アラサー世代になると恋とセックスは必ずしも紐づいていなかったりするので、恥も外聞もなく露骨に「セックスでキレイになる」というテーマがぶちあがります。
この「セックスでキレイになる」というフレーズは、女性が主体的に性を謳歌し、楽しむということを後押しするような概念として登場したものの、近年ではやはりロマンチック・ラブ・イデオロギー側に侵食されていると言えます。
本当に皆「セックスでキレイになる」を実感しているのか

Twitterでも「昨日久々にセックスしたら今日の肌の透明感がすごい!寝てないのに肌もツヤツヤでプルプルで、やっぱり女性ホルモンを出すためにセックスって必要だね」的なツイートが回ってくることがあります。
私個人は「肌ツヤが上がる!」的なプラスを到底感じられず、上記のようなツイ―トを見るたびに「皆そんなにセックス後に美容効果を感じているのか……?プラセボでは???」と疑念を抱き続けています。
もちろん、恋愛やセックスの高揚感によってエストロゲンやセロトニンが分泌されて……という効果がないとは言いません。しかし!その微量なホルモンの効果を打ち消すくらいに物理的なダメージが大きくないか!?というのが私の主張です。
情事にまつわるエトセトラは美容的にはハードルが高い

「いざ尋常にまいる!」と情事に入る人は少数派と仮定し、様々な勢い・ムードに左右されるものだと前提を置くと、美容的にはNGなことのオンパレードになります。
例えば、お酒を飲んで盛り上がってGOしてしまい、寝て起きた顔に疲れは隠しきれません。盛り上がってうっかりメイクを落とさずに致したあと、体力のスイッチが切れて寝てしまい、翌日の肌がガサガサ……なんて思いをしたことがある人も多いのではないでしょうか。いや、多いって言って欲しい!
普段と違う場所に泊まれば、スキンケアラインは別物になります。情事を前に、スチームに顔を当ててのメイクオフ、化粧水・パック・美容液・乳液・クリームの工程を踏み、お気に入りのパジャマに着替えて12時前には就寝……という「美容的意識の高い行動」は無に帰します。
私は猫毛なこともあり性行為によって後頭部の髪の毛が摩擦で痛みます。頻度が上がれば上がるほど髪のダメージが深刻になるというマイナスを抱えています。もうこれだけで「セックスでキレイになる」は私にとっては成り立ちません。
美容院で「髪の毛ここだけすごい痛んでるけどどうしたの???」と言われるたびに「寝相かな……」と誤魔化すしかありません。ツヤとかハリとか出るんじゃなかったのか!?
運動効果はあるかもしれないけど、筋トレは1人でもできるし……?

セックスは全身をつかった有酸素運動!という点を鑑みれば、たしかに快楽とダイエットが叶う点で有効かもしれません。
実際、私は友人とこのセックスでキレイになる論について話した時に、「ずっと騎乗位していたらくびれができた」というコメントを貰ったことがあります。確かに下半身とかくびれには効きそうです。
が、さすがに筋トレを目的にセックスをひたすらする人はいまい…という話です。ジムに行けばよくない?え、違うの??
むやみやたらに「女子度診断」をアドオンしない、振り回されない

恋やそれにまつわる情事によって、気持ちが高ぶって前向きになれる、美容に対するモチベーションがあがる、メンタルが安定するという効果はあります。
しかし、この効果を拡大解釈していって「セックスできれいになる!」「セックスをしていない女は枯れている」「ずっとひとり身の人は色気がない」と結論付けるのは逆相関です。
誰かがこねた理屈で自分が窮屈になった時に「それって本当?」と立ち止まって考える癖をつけるのは重要です。でないと、誰かの「こう言ってたよ!」という根拠のない言葉に振り回され続けてしまうからです。
恋愛やセックスといった個別事象が「女性の価値」に結びつきやすいという問題点はありますが、「ちゃうやろ」とツッコミを入れながら生きていきましょう。
▼バックナンバー
・恋人がいないと「乾いている」と言われる。恋愛至上主義の圧力。
・潤っている女はおいしそう。バチェラー3で「乾燥」と「色気」を考える。
・「カラスか?」と言われた私が推すキラキラ&グリッターコスメ4選!
・変身に必要なのは決意。「自分を好きになる」というゆるふわじゃ弱い。
-
-
ぱぴこ
(外資系OL ときどき ライター)
外資系ときどき激務OL。オシャレとズボラの狭間に生息し、ストレスを課金で潰すことに余念がない。趣味はNetflix、お酒、豚を塩漬けにすること。目標はゆとりのある生活(物理)
blogエモの名は
この記事がいいと思ったら
いいね!しよう
Related関連記事
Pick Up編集部ピックアップ
Rankingランキング
-
1
ビューティー
ネイリストが回答!「自爪」を強くする方法
-
2
ビューティー
すぐ出来る!顔の輪郭をはっきりさせる簡単テクニック♪
-
3
ビューティー
ダイエット中のお鍋はこれ!『鍋つゆ』頂上決戦!カロリーor糖質? どっちで
-
4
ビューティー
どんな顔でも納得できない…。「整形依存症」の落とし穴
-
5
ビューティー
手よりも綿棒で行うと効果大!美顔ツボを刺激する[綿棒美白術]で肌のシミ・く
-
6
ビューティー
ちょっとした時間に!簡単にできるセルフハンドマッサージ
-
7
ビューティー
年を取るたびに憂鬱になって焦る。「若さは女の価値」って本当?
-
8
ビューティー
女性は体幹トレーニングをやるべき!お腹とお尻が引き締まるワケ
-
9
ビューティー
【全身脱毛歴4年】通い続けて分かるメリット・デメリットは?
-
10
ビューティー
ドレッシング頂上決戦! カロリーor糖質?どっちでダイエット?!#1